VN-L5 MarkII 人柱版 CW トランシーバーキット製作

JL1VNQ さん ( https://jl1vnq.blogspot.com/ ) が頒布されている CW トランシーバーキット VN-L5 が MarkII となりました。この MarkII キットの人柱版製作募集を Twitter でみかけたので、まだ頒布あるかと聞いた所最後の1台とのこと。お願いして頒布していただいた次第。

(写真や図はクリックすると大きくなります。スペアナ画面は元から小さいので除く)

思いの外大き目の箱で届きまして、過去製作したキットに比べて時間がかかりそうな予感でした。で、実際にもかかりました。また箱に貼られたラベルには 10W とありますが実際には 20W です。リチウム電池運用ならファイナルの電源電圧が低くなるので 10W 程度になると思います。

中身は、基板・パーツ一式・説明書です。説明書については部品表・回路図と組んだ時の写真だけで、旧版の説明書も合わせて読んで組むとの指示でした。人柱なのでそこら辺は問題ありません。

基板は3枚構成になっていて写真左上がコントロール(CTRL)基板。右上は送信(TX)基板。手前が受信(RX)基板になっています。裏面の写真は掲載していませんが、裏面にも実装する部分もあります。

結構時間はかかりましたが組みあがりました。組みあがったので保証認定を取るべく資料を作成します。今回は JARD に保証認定してもらうので、送信機系統図とスペクトラムアナライザの測定結果を添付します。

RIGOL スペアナの入力に 50dB のアッテネーターを接続して測ります。今回確認したのは次の3つです。

  • 送信出力
  • 近傍のスプリアス
  • 高調波

このキットの送信回路基板の LPF は 160mb 用と 80mb 用の2つだけなので、スペアナ測定は 1.8MHz と 3.5MHz の測定した結果を提出しました。

160mb 送信出力

スペアナの RBW/VBW を 10Hz SPAN 100Hz で見ました。結果 44.25dBm で 26.6W の出力となりました。160mb の工事設計は 25W で出すことにしました。

160mb 近傍

送信周波数近傍を確認します。Span 10kHz で測ります。RBW・VBW は 10Hz が良いのですが、RIGOL DSA815TG では測定時間がものすごく長くなるので、30Hz にして測定。これでも 12秒程度必要です。17dBm(50mW)以下かつ基本周波数の尖頭電力より 50dB 低い値をクリアしていました。

160mb 高調波

高調波は本来 9kHz から 1GHz の範囲を取らないといけないかもしれませんが、第5高調波あたりまで測りました。50dBm 以下なので問題ありませんでした。

80mb 出力

スペアナの RBW/VBW を 10Hz SPAN 100Hz で見ました。結果 43.23dBm で 21W の出力となりました。80mb の工事設計は 20W で出すことにしました。

80mb 近傍

送信周波数近傍を確認します。17dBm(50mW)以下かつ基本周波数の尖頭電力より 50dB 低い値をクリアしていました。

80mb 高調波

160mb 同様第5高調波あたりまで測りました。50dBm 以下なので問題ありませんでした。

送信機系統図作成

測定の結果申請いけそうなので資料作成をします。送信機系統図は、無線局免許状の記載で 1.8MHz帯、3.5MHz帯、3.8MHz帯の申請となります。なので、各周波数帯の送信周波数を記載。また新スプリアス規格で設計・製作している旨の記載は必要です。

キットの回路構成はファイナル送信出力の LPF が 160mb と 80mb の切り替えになっているので LPF が2つあること、送信出力も 160mb と 80mb でそれぞれ何ワット出るかを図に記載しておきます。

電子申請Lite 入力

電子申請 Lite の工事設計は以下のように入力

  • 変更の種別:増設
  • 適合表示無線設備の番号:空欄
  • 発射可能な電波の型式及び周波数の範囲情報
    希望する周波数帯
    1.9MHz A1A
    3.5MHz A1A
    3.8MHz A1A
  • 変調方式:空欄
  • 終段管
    名称個数:MTA100N10KRI3 x 2
    電圧:13.8V
  • 定格出力: 25W と 20W
  • 添付資料は測定資料と送信機系統図。保証認定のPDF

工事設計入力画面で、変調方式など入れないと入力完了のチェックで未入力欄がありますが続けますか?のような確認ダイアログが出ます。問題ないので続行でOKです。

申請状況

・JARD 保証認定 2022/11/06申請 2022/11/10 保証完了
・JARD から認定シール(普通郵便)待ち 2022年11月24日完了
届かなくて再送してもらったため、シール入手に日数がかかりました。
・近畿総通宛の変更申請 2022/11/10申請 2022/11/14 審査終了

ということで、無線局免許状に新しい無線機の追加が完了しました。

2023年5月中旬に本番リリースされたのに伴いまして、人柱版スプリアス測定の資料ダウンロードリンクは外しました。ご自身で作成お願いします。

Orbitron 用 DDEクライアント作成

アマチュア衛星などの通過予想に Orbitron というソフトを使ってます。CALSAT32 などもありますが、最初に慣れてしまったのがこのソフトなのでこれを使ってます。

この Orbitron は DDE で他のソフトに衛星名・アップリンク周波数・ダウンリンク周波数・ダウンリンクモード・アップリンクモードを渡してくれます。このデータのうち周波数はシリアル経由で無線機に送ることで自動的に合わせられます。周波数は衛星が近づいてくると高く・遠ざかる時は低くなるドップラー効果のため変動します。FMモードなら無線機の周波数は固定でも問題ないですが、SSB・CW は周波数を合わせないとすぐ聞こえなくなってしまいます。

今回は、Windows のプログラム勉強がてら DDE とシリアル通信するプログラムを組んでみました。開発環境は Visual Studio 2020 で言語は C#。プラットフォームは .NET 6 フォームアプリケーションです。

.NET 6 は初めて Visual Studio も久しぶりだったのでググりながら作成しました。作成したイニシャルバージョンは下記 github リポジトリの Release のところに置いておきました。

https://github.com/ngc6589/DDE2S

使い方は、シリアルポートを選択して、通信速度・通信設定のラジオボタンを押します。その後 CONNECT を押すとシリアル送信が始まります。ウィンドウ中央やや下のテキストボックスに、無線機に送る CAT コマンドを書きます。その時下記の <> 文字は Orbitron から取得した文字列に置き換わります。

  • <SN> Orbitron で表示される衛星名
  • <UP> アップリンク周波数 9桁で単位は Hz
  • <DN> ダウンリンク周波数 9桁で単位は Hz
  • <AZ> 方位角
  • <EL> 仰角

無線機の VFO-A に周波数を送る場合 FA<DN>; と書けばOKです。無線機の CAT コマンドで周波数が11桁の場合 FA00<DN> と足りない 00 を付けてやればいいです。コマンドが間違いなどの時は無線機から応答が返りますが、それは Receive 側に表示されるので目安になります。 FA; という無線機の周波数読み取り結果を表示するのにも使えます。

TS-790S CAT コントロールケーブル作成

ヤフオクで入手した TS-790S にパソコンの Turbo Hamlog や、通信ソフトと連携できるようシリアルケールを接続します。

PC 接続して CAT コントロールするためには、ACC1(6ピン DIN コネクタ)にシリアルケーブルを接続しないといけません。詳細は省きますが、この端子は 5V TTL で出ていて TX,RX,RS,CS, GND の5本接続ですが信号は反転しているのでそのまま USBシリアルケーブルをつないでも通信できません。

FTDI の USB シリアルなら FT_Prog で信号反転の設定などはすぐできるので、今回は写真のケーブルを手配しました。あとは 6pin の DIN コネクタ。

pin番号ACC1 コネクタUSB シリアリケーブル
1GNDGND
2TXDRXD
3RXDTXD
4CTSRTS
5RTSCTS

配線は、クロス接続すればいいです。写真ではGND, TXD, RXD をつないで Teraterm で接続できるか見たところ。Teraterm のシリアル設定を 4800bps 8bit パリティなし stopbit 2bit で接続です。FA; を入力してトランシーバーからスクリーンショットのような FA数字; が出力されたら通信は問題ありません。

ただ、この通信するためには USB シリアルアダプタの設定変更をしないといけません。FTDI 社の web サイトの検索で FT_Prog といれたら検索結果が出てきます。そこから FT_Prog のページに行ってツールをダウンロード・インストールして設定です。

FT_Prog を起動して 「DEVICE」→「Scan and Parse」をクリック。FTDI の USBシリアルが検索されて、Device Tree に表示されます。Device Tree 内の変更対称となる USB シリアルの Hardware Specific の Invert RS232C Signals をクリック。Property の TXD, RXD, RTS#, CTS# にチェックを入れます。

「DEVICES」「Program」をクリックすると Program Devices のダイアログボックスが表示されます。Program ボタンを押して設定を書き込みます。後は USB シリアルケーブルを抜き差しすれば信号は反転状態で出るようになります。

TS-790 の場合は、GND, TX, RX の3本だけでいいです。RS,CS は 5V になっていたので放置でも問題なく通信できます。CS はプルアップされているのかな?

私は RS,CS も配線してコネクタカバーを付けて配線終了としました。

この状態で Turbo Hamlog の LOG-A LOG-B などのログ設定を増やして、通信設定をしてログ入力ダイアログで周波数表示とモードが設定されることと、周波数やモードを変えて、Hamlog の入力欄が自動更新されることを確認しました。

ひとまずここまで動けば仮想シリアルポートのスプリッターでHAMLOG と WSJT-X など複数アプリとも連携できると思います。

次は、オーディオインタフェースと PTT コントロールの接続が必要になってきますが、13ピン DIN コネクタが無いので後日実施予定です。

Raspberry Pi による ADS-B / APRS 受信サーバーの機器更新

FlightRadar24 や FlightAware に対して ADS-B のデータ送信をしている Raspberry Pi3 と APRS のデータ受信サーバーで使用している Raspberry Pi3 を Raspberry Pi4 に集約しようと思いました。いわゆる機器更改です。

ADS-B の Raspberry Pi3 は 2017年夏ごろ稼働開始して OS の Raspbean のリリースは Raspbian GNU/Linux 8 (jessie) で、 APRS 受信の Raspberry Pi3 の Raspbean のリリース は Raspbian GNU/Linux 9 (stretch) です。どちらも、年数が経過しているのと、OS更新するより新規で入れ直しがいいかなと思ったのが理由です。

raspberry pi OS Lite のインストール

新品の MicrpSD カードと、Raspberry Pi Imager で最新の Raspberry Pi OS イメージを書き込みます。GUI は不要なので、Raspberry PI OS Lite を書き込みます。

書き込み終了後、MicroSD の boot に以下2つのファイルを作成します。
・ssh
・wpa_supplicant.conf

ssh は中身のないファイルです。エクスプローラーから右クリックで新規作成→テキスト ドキュメントをしてすると「新しいテキスト ドキュメント.txt」ができます。これをファイル名の変更で ssh にしたら OK です。

wpa_supplicant.conf は以下のような内容です。改行コードは LF です。SSID は無線LANの SSID、暗号化キーは無線LAN の暗号化キーです。

ctrl_interface=DIR=/var/run/wpa_supplicant GROUP=netdev
update_config=1
country=JP
network={
        ssid="SSID"
        psk="暗号化キー"
}

この 2 つのファイルがあれば、Raspberry Pi に入れてブート後、無線LAN から ssh でログイン可能となります。raspberrypi.local のアドレスに接続して、ユーザー名 pi パスワード raspberry でログインできれば成功。

ここからは、一般的なラズパイの初期設定になりますが省略します。
・raspi-config でSDカードの領域を広げる設定
・raspi-config でタイムゾーン設定
・raspi-config でホスト名設定
・/etc/dhcpcd.conf でスタティックIPの設定(必要であれば)
などです。ホスト名を変更したら ssh 接続するホスト名も変わるので接続時注意です。

パッケージ情報の更新
$ sudo su
# apt-get update
# apt-get upgrade
# reboot

ファイルシステムの容量をSDカード全部使うようにする
$ sudo su
# raspi-config
7 Advanced Options
A1 Expand Filesystem
raspi-config を Finish で reboot

$ df -h 
/dev/root        29G  1.4G   27G   5% /   が大きくなっていること
:

ホスト名・タイムゾーンの設定
$ sudo su
# raspi-config

2 Network Options
N1 Hostname
新しいホスト名を設定する

4 Localisation Options
I2 Change Time Zone
Asia -> Tokyo を選択する

後は、pi ユーザーのパスワードは変更しておきましょう。
また、IP アドレスを固定にする場合は /etc/dhcpcd.conf を修正して固定IPにしてください。

RTL-SDR USB ドングルの動作確認

次は RTL-SDR のツールをインストールして動作確認を行います。今回は、USB HUB に RTL-SDR のドングル3つ挿しています。 RTL-SDR のドングルは発熱するので写真のように離した形に設置しました。

RTL-SDR パッケージのインストール
$ sudo su
# apt-get install rtl-sdr

USB ポートに RTL-SDR を挿して USB デバイスとして認識されるか確認
# tail -f /var/log/syslog

USBデバイス認識のメッセージが出力される。

CTRL-C で tail コマンド終了

# rtl-eeprom -d 0
root@pi4-aprs:/home/pi# rtl_eeprom
Found 3 device(s):
  0:  Generic RTL2832U OEM
  1:  Generic RTL2832U OEM
  2:  Generic RTL2832U OEM

Using device 0: Generic RTL2832U OEM
Detached kernel driver
Found Rafael Micro R820T tuner

Current configuration:
__________________________________________
Vendor ID:              0x0bda
Product ID:             0x2838
Manufacturer:           Realtek
Product:                RTL2838UHIDIR
Serial number:          00001090
Serial number enabled:  yes
IR endpoint enabled:    yes
Remote wakeup enabled:  no
__________________________________________
Reattached kernel driver

Found n device(s) の表示にドングルの数だけ表示されたらOK。今回は3つ挿したので3行表示されています。


RTL-SDR ドングルのシリアル番号書き換えをします。複数のドングルを使用する場合に便利です。

pi@pi4-aprs:~ $ rtl_eeprom -d 0 -s 00001091
Found 3 device(s):
  0:  Generic RTL2832U OEM
  1:  Generic RTL2832U OEM
  2:  Generic RTL2832U OEM

Using device 0: Generic RTL2832U OEM
Detached kernel driver
Found Rafael Micro R820T tuner

Current configuration:
__________________________________________
Vendor ID:              0x0bda
Product ID:             0x2838
Manufacturer:           Realtek
Product:                RTL2838UHIDIR
Serial number:          00001090
Serial number enabled:  yes
IR endpoint enabled:    yes
Remote wakeup enabled:  no
__________________________________________

New configuration:
__________________________________________
Vendor ID:              0x0bda
Product ID:             0x2838
Manufacturer:           Realtek
Product:                RTL2838UHIDIR
Serial number:          00001091
Serial number enabled:  yes
IR endpoint enabled:    yes
Remote wakeup enabled:  no
__________________________________________
Write new configuration to device [y/n]?

rtl_eeprom -d 0 -s 8桁の数字
で書き換えできます。-d は デバイス番号というので、システムの何番目で認識されたかの番号です。ただ、ドングルの場所を変えたりするとデバイス番号は変わる可能性があるためシリアル番号で認識させるため重要なのです。私の場合は、上の写真にあるテプラの番号にしています。

Windows PC でドングルのシリアル番号を書き換える場合は https://www.rtl-sdr.com/tag/rtltool/ からツールをダウンロードして書き換えをしてください。

SDR ラジオのソフトから RTL-SDR ドングルの接続確認をします。今回は WIndows の SDR# で接続して FM ラジオが聞けることで確認しました。

$ rtl_tcp -d 00014464 -a 0.0.0.0 -p 1234
Found 3 device(s):
  0:  Realtek, RTL2838UHIDIR, SN: 00001090
  1:  Realtek, RTL2838UHIDIR, SN: 00014464
  2:  Realtek, RTL2838UHIDIR, SN: 00014466

Using device 1: Generic RTL2832U OEM
Detached kernel driver
Found Rafael Micro R820T tuner
[R82XX] PLL not locked!
Tuned to 100000000 Hz.
listening...
Use the device argument 'rtl_tcp=0.0.0.0:1234' in OsmoSDR (gr-osmosdr) source
to receive samples in GRC and control rtl_tcp parameters (frequency, gain, ...).

rtl_tcp コマンドの -d オプションでドングルのシリアル番号を指定します。これでどのドングルを使用するか決められます。

SDR# では、ラジオの種類をリストボックスにある RTL-SDR TCP を選びます。上の歯車アイコンを押して、ラズパイのアドレスとポート番号を設定。接続て地元の FM 放送の周波数に合わせてラジオが聞こえたら接続確認は OK となります。

dump1090-fa のインストール

flightaware の https://ja.flightaware.com/adsb/piaware/install のインストール手順を実施しますが、まず ADS-B の受信ができるか確認したいので、dump1090-fa というのだけインストールします。

apt に FlightAware のロケーションを追加

$ sudo su
# wget https://ja.flightaware.com/adsb/piaware/files/packages/pool/piaware/p/piaware-support/piaware-repository_4.0_all.deb
# dpkg -i piaware-repository_4.0_all.deb
# apt-get update
# apt-get install dump1090-fa
# dump1090-fa configuration
# This is sourced by /usr/share/dump1090-fa/start-dump1090-fa as a
# shellscript fragment.

# If you are using a PiAware sdcard image, this config file is regenerated
# on boot based on the contents of piaware-config.txt; any changes made to this
# file will be lost.

# dump1090-fa won't automatically start unless ENABLED=yes
ENABLED=yes

RECEIVER_OPTIONS="--device-index 0 --gain -10 --ppm 0"
DECODER_OPTIONS="--max-range 360 --fix"
NET_OPTIONS="--net --net-heartbeat 60 --net-ro-size 1300 --net-ro-interval 0.2 --net-ri-port 0 --net-ro-port 30002 --net-sbs-port 30003 --net-bi-port 30004,30104 --net-bo-port 30005"
JSON_OPTIONS="--json-location-accuracy 1"

/etc/default/dump1090-fa の設定ファイルを修正します。

RECEIVER_OPTIONS=”–device-index 0 –gain -10 –ppm 0″
RECEIVER_OPTIONS=”–device-index 00001090 –gain -10 –ppm 0″

device-index を RTL-SDR ドングルのシリアル番号に修正して Raspberry Pi をリブートします。サービスの再起動でもかまいません。

Virtual Radar のインストール

https://www.virtualradarserver.co.uk/Default.aspx Virtual Radar Server サイトからアプリをダウンロードしてインストールします。

Virtual Radar アプリの Tools -> option からラズパイのデータを見るよう設定します。

右上の Wizard ボタンを押して設定開始する


A software defined radio を選択

Dump1090 を選択

ADS-B はラズパイで動いているので No を選択

ラズパイのアドレスを入力

設定ウィザードが終了して、option に戻ったら、Receivers の項目が上のスクショみたいに ! マーク無いことを確認。

メイン画面に戻って、真ん中にある http://127.0.0.1/VirtualRadar のリンクをクリックすると Web ブラウザが開きます。

飛行機からの ADS-B 信号が受信出来ればブラウザに飛行機のデータやアイコンが表示されます。ここまで表示されれば DUMP1090 は動いています。

piaware のインストール

piaware は先の手順で dump1090 を入れていますので 追加で piaware をインストールします。dump978-fa はよくわからないのでインストールはしません。

$ sudo su
# apt-get install piaware
# piaware-config allow-auto-updates yes
# piaware-config allow-manual-updates yes

piaware のパッケージは特に質問など無くインストールされます。設定は FlightAware の web サイトからアカウントと piaware を関連付けして完了となります。

FlightRadar24 feeder のインストール

$ sudo bash -c "$(wget -O - https://repo-feed.flightradar24.com/install_fr24_rpi.sh)"

を実行することで、自動的に fr24feed パッケージのインストールが実行されます。

Preparing to unpack .../fr24feed_1.0.26-9_armhf.deb ...
Unpacking fr24feed (1.0.26-9) ...
Setting up fr24feed (1.0.26-9) ...
You don't seem to have any dump1090 installed. On the fr24feed start it will automatically install dump1090-mutability.
Created symlink /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/fr24feed.service → /etc/systemd/system/fr24feed.service.
error | Local time: 2020-10-24 15:15:25 +0900
error | GMT+0 time: 2020-10-24 06:15:25 +0900
error | Your machine should be set as GMT+0 time zone!
warning | Time zone is not set to GMT+0
______  _  _         _      _                    _              _____    ___ 
|  ___|| |(_)       | |    | |                  | |            / __  \  /   |
| |_   | | _   __ _ | |__  | |_  _ __  __ _   __| |  __ _  _ __`' / /' / /| |
|  _|  | || | / _` || '_ \ | __|| '__|/ _` | / _` | / _` || '__| / /  / /_| |
| |    | || || (_| || | | || |_ | |  | (_| || (_| || (_| || |  ./ /___\___  |
\_|    |_||_| \__, ||_| |_| \__||_|   \__,_| \__,_| \__,_||_|  \_____/    |_/
               __/ |                                                         
              |___/                                                          
[main][i]FR24 Feeder/Decoder
[main][i]Version: 1.0.26-9/generic
[main][i]Built on Oct 14 2020 07:35:30 (HEAD-de0814c.git/Linux/static_armel)
[main][i]Running on: raspbian10
[main][i]Local IP(s): 192.168.24.90,240b:250:5160:2c00:41de:8104:26d0:4ae0,fe80::d6c4:2cbe:dcda:95ab
[main][i]Copyright 2012-2020 Flightradar24 AB
[main][i]https://www.flightradar24.com
[main][i]DNS mode: PING

Welcome to the FR24 Decoder/Feeder sign up wizard!

Before you continue please make sure that:

 1 - Your ADS-B receiver is connected to this computer or is accessible over network
 2 - You know your antenna's latitude/longitude up to 4 decimal points and the altitude in feet
 3 - You have a working email address that will be used to contact you
 4 - fr24feed service is stopped. If not, please run: sudo systemctl stop fr24feed

To terminate - press Ctrl+C at any point


Step 1.1 - Enter your email address (username@domain.tld)
$: flightRadar 24 アカウントのメールアドレスを入れる

Step 1.2 - If you used to feed FR24 with ADS-B data before, enter your sharing key.
If you don't remember your sharing key, you can find it in your account on the website under "My data sharing".
https://www.flightradar24.com/account/data-sharing

Otherwise leave this field empty and continue.
$:データシェアリングキーを入れる。(メールで届くキーを入れる)

Verifying sharing key...OK



Step 1.3 - Would you like to participate in MLAT calculations? (yes/no)$:yes

IMPORTANT: For MLAT calculations the antenna's location should be entered very precise!

Step 3.A - Enter antenna's latitude (DD.DDDD)
$:緯度を小数点4桁で入力

Step 3.B - Enter antenna's longitude (DDD.DDDD)
$:経度を小数点4桁で入力

Step 3.C - Enter antenna's altitude above the sea level (in feet)
$:アンテナの高さを入力

Using latitude: 34.6566, longitude: 135.6465, altitude: 10ft above sea level

We have detected that you already have a dump1090 instance running. We can therefore automatically configure the FR24 feeder to use existing receiver configuration, or you can manually configure all the parameters.

Would you like to use autoconfig (*yes*/no)$:yes    を入力

Step 6 - Please select desired logfile mode:
 0 -  Disabled
 1 -  48 hour, 24h rotation
 2 -  72 hour, 24h rotation
Select logfile mode (0-2)$:1   お好みで設定する

Saving settings to /etc/fr24feed.ini...OK
Settings saved, please run "sudo systemctl restart fr24feed" to use new configuration.
Installation and configuration completed!

サービスを再起動する
pi@pi4-aprs:~ $ sudo systemctl restart fr24feed    

FlightRadar 24 のデータシェアリングは、キー番号で一意となるため、fr24 のサイトにログインして、My Data Sharering を見てONLINE となっていれば問題ありません。

aprs 受信用 direwolf の起動

aprs 運用には何種類かパッケージがありますが今回は direwolf を使用しました。

sudo apt-get install direwolf screen

github は 1.5 ですが、パッケージを入れた場合 1.4 が導入されます。受信するだけなので 1.4 のままでいきます。

9600bps 起動のコマンドライン


$ rtl_fm -d 00014466 -M fm -f 144.66M -s 24000 - | direwolf -t 0 -c sdr14466.conf -r 24000 -D 1 -B 1200 -

1200bps 起動のコマンドライン

$ rtl_fm -d 00014464 -M fm -f 144.64M -s 48000 - | direwolf -t 0 -c sdr14464.conf -r 48000 -D 1 -B 9600 -

9600configファイルは以下のような内容。コールサインはご自身のコールサインに修正してください

ADEVICE null null
CHANNEL 0
MYCALL JP3SRS-10

IGSERVER japan.aprs2.net

IGLOGIN JP3SRS-10 5桁のパスコード

OBEACON sendto=IG DELAY=0:00 EVERY=30:00 OBJNAME=JP3SRS-10 SYMBOL=\& overlay=R lat=緯度 long=経度 comment="RX-Only I-Gate 144.64M 9k6 144.66M 1k2"

1200configファイルは以下のような内容。コールサインはご自身のコールサインに修正してください。config の中身は一緒ですが、direwolf を2つ起動するとポート番号重複エラーメッセージが表示されます。それの回避でポート番号設定の行が増えています。

ADEVICE null null
CHANNEL 0
MYCALL JP3SRS-10
AGWPORT 8002
KISSPORT 8003
IGSERVER japan.aprs2.net

IGLOGIN JP3SRS-10 5桁のパスコード

OBEACON sendto=IG DELAY=0:00 EVERY=30:00 OBJNAME=JP3SRS-10 SYMBOL=\& overlay=R lat=緯度 long=経度 comment="RX-Only I-Gate 144.64M 9k6 144.66M 1k2"

YAESU FT2D/3D と iPad 接続アダプタ

私の所にあるハンディ機は YAESU FT2D と FT3D です。散歩時の APRS 送信や、たまに FM で出たりします。他のモードはどうかと思い、ケータイのアプリストアなど見てましたら SSTV が出せるアプリを見つけました。

https://apps.apple.com/jp/app/sstv-slow-scan-tv/id387910013

この手のアプリは iPhone/iPad のスピーカー・マイクをハンディ機のスピーカー・マイクに近づけて使ういわゆる「エア結合」で簡単に使うのが簡単ですが、エア結合ゆえにノイズ交じりは大きくなります。ということで、ハンディ機とiPadとスピーカーマイクを接続するアダプタボックスを作成しました。

回路図はクリックすると大きく表示されます。回路というほどではありませんが、単純に 1:1 のトランスでセパレートしているだけの回路です。あとは、ハンディ機のマイク端子に 2.2k をはさんでいます(ICOM など他メーカーは抵抗値は変わります)。10k の可変抵抗+4.7K はスピーカー出力をマイク入力に渡すときの音量調整です。iPad側は 2.2k でマイク入力として認識してくれました。

この絶縁回路はトランスに ST-71 600Ω:600Ω (1:1) の他に ST-75 10k:600Ω: (4.5:1) で作られている方もいらっしゃいますし、いろいろなバリエーションがあります。もし作成される場合は他の作成例も検索して見られることをお勧めします。

ハンディ機でもマイク端子に信号を入力する場合、付加装置を接続する旨の変更申請(届)を総合通信局に出さないといけません。今は、デジタルモードの手続きが簡素化されましたので、該当する送信機にデジタルモードを追加する旨を記載することと、またその送信機工事設計は技適機種のままにして、そのデジタルモードを出す付加装置の諸元表を添付するだけです。(お住まい管轄の総通のお知らせを確認下さい。近畿は↓のアドレスです)

https://www.soumu.go.jp/soutsu/kinki/dempa/radio/at/kisaikanryaku.html

今回の諸元表はおとなしく下記の通りになりました。

VN-4002 QRP CW TRX キット製作

万年準備中のブログ というタイトルの Blog をされている JL1VNQ 様が頒布されている「ポケットサイズモノバンドQRP CWトランシーバー」を購入して組立ました。写真には2台写っていますが、今回は左側の赤色です。基板は2枚重ねになっていて上側のコントロール基板と下側のRF基板に分けられます。

説明書を印刷して組立にかかります。

表面実装部品があるので私の場合は実体顕微鏡が必須です。ハンダ付けに関して特に注意はないのですが、ベタGNDにつながるパーツはコテ先の温度上げて付けるとハンダ付けしやすいと思います。説明書の順序通り組んでいけば大丈夫です。まぁ、表面実装のCRが地味に多いので間違えないようつけましょう。

部品のハンダ付けが一通り終わったところです。

仮組して、出力が出るか確認。

保証認定は JARD に出すのでスプリアス確認も実施。近傍並びに高調波特に目立ったピークは出ていなかったので問題ないです。

不備があっても3週間で終わるはずと思いつつ結果3週間で保証認定完了。以下、保証認定と総通の申請日程を残しておきます。
・8月14日 JARD に保証認定申し込みと認定料の振り込みを実施
・9月4日 JARD から保証認定の通知が来ました。3週間でした。
・9月8日 電子申請Lite で無線機の増設申請を実施
・9月16日 電子申請Lite 審査終了

ということで、新しい無線機キットも使えるようになりました。免許状の記載に変更なければ変更届になりますので、電子申請Liteに到達した時点で使用可能と思います。保証認定されたのを総通がケチつけることは稀だと

wsjt-x 2.1 で FT8 の仕様が変わったため変更申請(届)をしました

デジタルモードで使用する FT8 モードが wsjt-x のバージョンアップに伴い仕様変更がありました。前までは 8FSK だったのが 8GFSK となります。変調の方法がわかるため電子申請Lite で送信機系統図の諸元を書き換えて近畿総通に提出。何も言われずに審査完了になっていました。

FT8 モードが仕様変更になったので、ドキュメント見ながら記載内容を修正。FT4 というモードがリリースされていたので新規追加。今まで js8call については FT8 に含めていましたが諸元があわなくなったので、新たに JS8 として新設しました。

FT8+とJS8Call モードの追加

アマチュア局の変更申請です。wsjtx のバージョンアップで FT8+ なるものが追加されたので変更申請です。2019年5月時点で関東総通、中国総通が「アマチュア局の工事設計書における記載の簡略について」というお知らせが出ていますが、近畿総通はまだなので、発射可能な電波の形式や変調方法を全部書いて変更申請です。

FT4 はまだ、詳細がよくわからないのでFT8+ と JS8Call だけ追加して問題なく新しい無線局免許状がとどきました。アンテナ何とかせな。

ISS SSTV イベントがあったので受信してみました。

June 29- July 1, 2018 – SSTV images of satellites という国際宇宙ステーション(ISS) から SSTV 送信イベントの発表がありました。日本時間に直すと 2018年6月29日 18:00 ~ 2018年7月2日3:30 ごろまで行われるイベントです。ミッションネームは 「Series 10: ARISS Hand-deployed Satellites」なので、小型の衛星やチームの画像が送信される感じです。

受信してみたいなと思ったので ISS が通過する時刻を確認します。調べた結果自宅(東大阪市)を通過する時間帯は以下のような感じです。

日付を黄色で塗ったところがイベント期間に合致するもの、でさらに見かけの高度があるものも確認。アマチュア無線はやってますけどちゃんとしたアンテナの設備がないので、ひょっとしたら黄塗りはいけるんちゃう?という期待が入っています Hi

受信設備は以下のとおりです
・ベランダにアクティブアンテナをのワイヤをひっかけて設置(屋根より低く開けているのは南側だけ)
・SDR は Airspy HF+
・SDR を Raspberry Pi 3B+ に接続して SDR のサーバーを構築(無線LAN接続)
・Windows PC(無線LAN の機器にEthnernetケーブル接続) に SDR Console V3 のラジオソフトと RX-SSTV という SSTV デコードソフトをインストール

Airspy のユニットを使ったので SDR Sharp というソフトのほうが相性いいはずなのですが、衛星トラッキングソフトと連動させてドップラーシフトのコントロール方法がいまいち把握できませんでした。オールインワンで衛星トラッキングから受信周波数のドップラーシフトも自動でやってくれる SDR Console V3 のほうがとっつきやすかったので今回これを使用しています。

PC で受信中の画面はこんな感じです。

■2018/6/30 4:28(JST) ごろの取得した画像
日本で受信できる1回目の ISS 通過時刻です。期待ふくらみます。

このパスは ISS が最高高度に達する前と後の合計2回画像送信がありました。このうち ISS が昇ってくるときに撮れたのがマシな状況でした。家から東は生駒山があるので、ISS が東側に行くと一発で受信できなくなります。

■2018/7/1 3:36(JST) ごろ取得した画像

最高高度は低いパスでしたが家の南側を通ってくれたおかげなのか、一番マシに撮れた一枚です。この一枚撮れたおかげて多少気は楽になりました。

あとは、一枚目の写真のように一部分しかデコードできない、もしくは、全くデコードできない画像ばっかりというリザルトでございます。

ARISS SSTV Award – rules アワード申請できるっぽいので、ものは試しと入力はしました。

— 2018/07/03
申請した翌日にアワードきました。地味にうれしい

mcHF v0.7 RF ボードの絶縁対策(有効)

以前このBlog に書いた mcHF v0.7 問題点 で、21,24,28MHz 帯で出力を 5W にすると液晶画面がバタつきます。ということを書きましたが、Blog にいただいたコメントで

・RF ボードの TO-220 (電源・ファイナル) を絶縁する
・LOGIC ボードのマイコンチップは銅ホイルを貼ってシールドする
・RF ボードと LOGIC ボードの間に銅板を入れてシールドする

という対策案をいただきました。

私の mcHF は LOGIC ボードの銅ホイル貼りは既に実施済みのため。 RF ボードの TO-220 (電源・ファイナル) を絶縁してみました。

本体分解して、どうやって絶縁シート挟み込むかしばし考えましたが決め手が浮かばず。
結果、RFボードをアルミケースに戻して、基板をちょっと曲げ加減に力をいれて、TO-220 パーツにできた隙間に絶縁シートを滑り込ませるという、なんとも原始的な方法でなんとかしました。

本体を組み戻して、ファームウエアを最新にしてから調整です。

結果、5W 出力では液晶画面のバタつき、ボタンが勝手に押されたようになる誤動作はなくなりました。
また 10W 出力もいけるかやってみたところ、18MHz 帯までは 10W 出ました。21MHz/28MHz帯、設定の数字上げていっても 5W 止まりとなりました。
PA Configuration は 5W / Full Power とも 5W 出力になる設定値にして調整終わりです。

RF ボードと LOGIC ボードの間に銅板を入れてシールドするという対策は今回実施していませんが、mcHF のファンレス函体では 5W 出力でもシャーシ全体暖かくなるので、これでいいかなと思うところです。

後は、CW モードで問題無さそうな波が出る?とかライン入力が歪まないレベルはどれくらい?など確認できたら、ひょっとしたら保障認定依頼するかもという感じ。