ディスクリートヘッドホンアンプキット頒布します

一つ前の記事で検討中と言っておりましたが、リリースすることといたしました。よろしくお願いします。詳細は頒布サイトを見ていただきたいのですが、差動受け SEPP 出力なトランジスタアンプです。トランジスタの入門書に載っているような回路ですが、実際にユニバーサル基板などに組もうとすると実は結構やっかいです。入門アンプとしてもいいかなと思っていますので、ぜひお求めいただいて組み立ててみてください。(2017/4/9~10に頒布開始する予定)

Nutube ヘッドホンアンプキットでは面実装部品などをつかったのですが今回はリード部品です。なので、ハンダ付け難易度は下がる形になるかなと思っています。

ディスクリートヘッドホンアンプキット検討中

検討中といいながら試作基板の動作確認フェーズまで来ています。構成は差動回路で受けて一段増幅を経た後プッシュプル出力の一般的な回路構成です。

  • Strawberry Linux の LT3471 ±12V DC/DC ユニットを使用し電源供給
  • 終段は BD139/BD140 それ以外は BC550C/BC560C のトランジスタを使用。1N4148 のダイオード含めてフェアチャイルドで統一
  • BC550C/BC560C は 2SC1815/2SA1015 の置き換えを目的で選定。ローノイズと BL ランクに相当する hfe がその理由

使用予定のトランジスタの Spice モデルをググって公開されていたモデルをダウンロード。このモデルを使用して周波数特性のチェックを実施。十分ハイレゾ対応です。これに落ち着くまではシミュレーション上1MHz 以上のところで発振していたりしてましたので、定数をいじりつつここまで持ってきた感じです。

回路を KiCad で引いてプリント基板の製造依頼を経てやってきた基板を組み立てた試作版が一番上の写真でございます。こちらは Analog Discovery で簡易な f特測定を実施。LTSpice のシミュレーションと一緒と。Spice モデルがしっかりしたやつだったのでしょうか、一発できまって嬉しいかぎりです。

心配だったのはトランジスタの選別はしない予定なので、オフセット調整ができるか?と発信しないか?です。両方ともクリアできたので基板の修正をして頒布したいと思います。基板の幅が 72mm なのでタカチの MXA2-8-12 / MX2-8-13 あたりのケースが標準になる予定です。

ヘッドホンアンプの案検討中7 基板のガーバーデータ出たので発注

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10センチメートル角の基板に 2SC1815 / 2SA1015 ヘッドホンアンプ部分だけの回路を入れました。基板裏側に描いたシルク印刷でキット番号の印字ミス。直さないまま発注してしまった。リカバリ出来ないのであきらめます。なんか、作るもの全てになんらかのミス入ってますなぁ…

ヘッドホンアンプの案検討中6 2SC1815 / 2SA1015 だけで回路まとめた

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ヘッドホンアンプの書きかけ回路図にざっくり計算した結果のコメントを書き入れた PNG ファイルを以前掲載しましたが、電圧などの実測出来たところを追記しましたので、更新版を再掲させていただきます。上の画像をクリックして表示されたページの上のほうに「フルサイズ」のリンクあるので、そこクリックしてもらえれば拡大して見ていただけます。

2SC1815_2SA1015_HeadphoneAmpSchematic20130705

上の計算結果でおおよそ問題ないので回路図のほうの修正した状態が上の回路図です。Q3 の 4.7μ とか少し大きような気もしますし、終段のエミッタ抵抗もっと小さくても問題ないですが、ホッドホンならこれでもいいかという程度の決め条件。実際に組む時に調整しましょうって感じかな。(最新の回路図はというかまとめの記事は ヘッドホンアンプ基板のまとめページ に置いてます)

ブログのタイトルは 2SC1815/ 2SA1015 だけという表現が入っていますが、 2SC2120 / 2SA950 などのコンプリペアでも問題ありません。バイアス回路の電圧調整などを行えば他のトランジスタも使用可能なのでトランジスタを替えて音質の違いなどを実験してみるのも良いかと思います。

とりあえず PCB のアートワーク着手の予定です。

ヘッドホンアンプの案検討中5 終段を2SC1815/2SA1015にしてみた

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先日ブレッドボードに組んでみた小出力アンプ。前回は終段に 2SC2120-Y / 2SA950-Y の組合せで簡単な確認を行いましたが、今回は 2SC1815-GR / 2SA1015-GR に替えてみて確認です。前回も今回もパーツの袋からトランジスタを出した状態で使っておりまして、部品の選定はしていません。終段のアイドリングは 5mA、以下前回記事同様に f特,100Hz,1kHz,10kHzの歪みのハードコピーです。

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簡単な測定方法で採取しているデータ故、傾向を見る程度のものとして扱って下さい

測定に使用しているPC内蔵サウンドのループバック値とたいして変らない値がとれました。重い負荷じゃなければそこそこの性能で動いてくれるのではと思います。あとは、回路図をステレオ分にして基板のアートワークに着手していきたいと思います。

ヘッドホンアンプの案検討中4 ブレッドボードに組んでみた。

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ヘッドホンアンプの案検討中3 の記事でおおよその抵抗値などを決めたので、とりあえずブレッドボードに組んでみてどうなるか確認します。ブレッドボードの面積の都合で最終段は 2SC2120 / 2SA950 のペア1組にしています。また、終段の抵抗は回路図では 1Ω にしてありますが、実験ということと熱暴走怖いので 3.9Ω と大きめにしていますし、その他抵抗も手持ちの近い値で代用しているところもあります。ちなみにこのときの終段のアイドリングは低めの 5mA です。

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とりあえずざっくり動いてるかの確認で WaveSpectra を使用させていただきます。まずは、PC の内蔵オーディオの周波数特性のコピーを取っておくために、ライン出力端子とライン入力端子をケーブルで繋ぎましてループバックさせた状態で撮ります。 20kHz 越えたところで切れてます。ほぼフラットなので問題ないでしょう。

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次、PC のライン出力をブレッドボードの試作アンプに、またアンプの出力を PC のライン入力に接続して、周波数特性を見てみます。結果、PC内蔵オーディオとほぼ同じカーブが得られました。大丈夫そうですね。

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次は歪みの測定、上から 100Hz, 1kHz, 10kHz で測定した画面コピー 3つ。

  • 100Hz 0.08130% 0.13249%
  • 1kHz 0.00552% 0.05094%
  • 10kHz 0.00253% 0.05350%

周波数と THD THD-N を書き出したら上記のようになりました。個人的には十分です。ちなみに PC につなぎっぱなしにしている M-Audio の USBオーディオインタフェースのループバック時 1kHz 時は 0.00460% 0.11684% という値なのでこれと比較しても十分と思います。なお、今回の WaveSpectra での測定は、出力電力など見ない簡便な測定方法で測っておりますのであくまで傾向を見るためのものと思って下さい。

THD+N の歪み率を下げるのはアイドリング電流を増やすことで対応出来ますがあまり増やすと、A級プッシュプルになっちゃいます。

ヘッドホンアンプの案検討中3

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検討その2の回路をもとにざっくり抵抗値などを計算しました。この回路は他の多くの方も製作されており、発表もされている超定番回路ゆえ詳細の計算方法はそちらにおまかせします。単純に html で長い文を書くのが面倒なだけですいません。上の画像をクリックして表示されたページの上のほうに「フルサイズ」のリンクあるので、そこクリックしてもらえれば拡大して見ていただけます。

上の図で終段が3パラになっているのは、基板のパターン作成時に予備を作るためのものです。ほかにも 0Ω 抵抗も基板上予備の場所扱いです。

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LTSpice に回路図入れて、DC解析

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今回約4倍で計算して、シミュレーションも 0.5V 入力が 2V くらい出ているので OK

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抵抗、コンデンサなど理想素子ばっかりでのシミュレーションなので参考程度ということにしかなりませんが、AC解析も 10MHz まで。入力・出力のカップリングコンデンサの容量もOKそうです。低域の遮断周波数は 6Hz 高域は 1.1MHz あたりでした。

ヘッドホンアンプの案検討中2

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1つ前の記事でヘッドホンアンプの検討案の回路掲載しました。そのときは、電池駆動で +- 両電源取ろうかなという考えもちらちらしていましたが、エネループの電圧考えると動作保証最低 6V と設定しても6本くらいは使いたいわけです。まぁ、モバイルでは使わんし AC アダプタでもいいかと考えると、結局のところ上記の定番回路に戻ってしまうわけです。(上の回路は単電源で動作します)

ということで、楽器とかやってる人なら持ってるであろう 9V の AC アダプタでいいんじゃないかと思いまして。これなら町の楽器屋さんでも千円ちょっとくらいで売ってますので入手しやすいかなと思います。

本当は、出力電力から必要な電源電圧を求めるものですが、今回は電圧が先にきています。終段はトランジスタ SEPP で、9V のうちトランジスタのバイアスや抵抗の損失など多めに見て 2V くらいマージン取っておいて 9-2=7V 7V/1.41=4.96V が自由に使える電圧 4.96Vx4.96V/32Ω=0.7688W が理論上の最大出力。最大コレクタ電流は 9V/32Ω=0.28A 平均電流 0.28Ax2/3.14=0.178A。終段を 2SC1815/2SA1015 だけでやるなら数個パラってやる必要がありそうですね。

まぁ、ヘッドホンアンプにはちょうど良い回路と思いますし、部品点数も少なめなのがいいです。今後バイアスの抵抗などを決めていきたいと思います。

ヘッドホンアンプの案検討中

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私らが電子工作入門と言いますと、ゲルマラジオにはじまって1石レフレックスラジオなどとにかくラジオを作ることからでしたが、今では携帯デバイスも沢山ありますしラジオはネットで聞けるような環境があります。なので、最近ではヘッドホンアンプかな?と思うようなこのごろ。

ということで、とりあえず1個作ってみようと思いましてとりあえず用意した回路の案は上の PNG ファイル。

ベテランの方が見られたら、初段にカレントミラー入れて、次段のブートストラップ回路のかわりに定電流回路入れてと、いろいろ指摘ポイントはあろうかと思います。が、2,30年前の回路でもそれなりに使えるんじゃない? ということで、上の回路案からスタートしてちょっと作ってみたいなと。

回路図エディタに部品貼り付けてこんな感じかなぁ、という状態なので、これからいろいろ変化していくと思いますが、そこそこ落ち着けばまとめを公開したいと思います。

早速ですが入力のコンデンサと抵抗の場所が間違ってますね。これだと、差動入力(+)の電位が決まらない