電気測るやつをコンセントに入れて消費電力測定中。写真では 225W と出ていますが、6C33C-B のアイドリングを 250mA に調整しなおしてからの測定結果は以下のとおりでした。
- 電圧 102V
- 電流 2.38A
- 力率 0.89
- 皮相電力 243VA
- 有効電力 220W
家のテレビよりちょっと大きいかなという程度でした。一安心でございます。これくらいなら、電気代 12時間でも 100 円いきません。
このサイトは楠 昌浩が興味をもったことに対して広く浅くネタ集めしております。
前回の記事で帰還抵抗の目安を計算しました。手持ちの関係で 9.1kΩ を帰還抵抗にしました。6.6dB 戻してループゲイン 1.2弱の設定です。これで様子見しようとアンプの電源を入れて 1 時間ほど経過したときにアンプのシャーシさわりますと、シャーシ全体が熱い。6C33C 用の B 電源リップルフィルターのところに指突っ込んでみるとカナリ熱い。このまま動かしたら壊れるわという感じ。6C33C 用のヒートシンクの放熱は周辺温度 60℃ で計算したものを付けていますが、ピッタリすぎます。ちょっとマージン無いなぁという感じです。コンデンサも痛むの速そうです。
ググりますと 真空管冷却ファン の Web サイトに過去に製作された方の記事があったのですが、やはり熱くなるようです。
ということでホムセン行って木を買って、X 字に組みます。これでシャーシの下に空間を作ります。
アンプの後ろに USB 扇風機を設置。そこらへんに転がってた USB 二重反転プロペラの扇風機を弱で運転
とりあえず、10時くらいから夕方6時くらいまで短い時間ですけどプレート電流 250mA でエージング開始。3 時間くらい経ったところですが、正面パネルが人肌以上にあたたかい状態。それ以外の場所は冷えているのでこれなら連続稼動問題なし。6C33C 用リップルフィルターのヒートシンクも触れるくらいの熱さなのでのでいいでしょう。
初段は TUNG-SOL の 12AX7 、ドライバは Philips 6189W(12AU7)、終段は 6C33C-B です。定電圧装置などに使うであろうレギュレータ管をアンプに使いましたが、なんというかあんまりクセが無い音でちょっと拍子抜け感があったりしますが、音質は 12AU7 のおかげでしょうか、スカッとしたクリアな感じです。気に入ってます。今はミニコンポのバスレフスピーカーで試聴していますが、もうちょっと大きめのスピーカーがいいかなと思いはじめているところです。
さて、アンプの冷却方法を考えなきゃ。ゴールデンウィークに完成と思ってましたが、もうちょいかかりそうです(笑)
電源まわりの基板も出来ました。出力される電圧などは、現状渡しみたいなもんですな。微調整は入れますが面倒になってきつつあるので。ここからは現物あわせで組んでいきます。今回は作った電源ユニットで初段とドライバが動くか確認です。
テストでブレッドボードに組んだ回路です。
電源入れてみたところ、12AU7 用の電源ユニットから 380V 出まして、そこから電源をもらった 12AX7 SRPP 用電源出力は 168V でした。(時間帯によってもかわるので目安です)。ブレッドボードに初段とドライバの回路を再現いたしまして SRPP の上側カソード電圧とドライバのカソード電圧を測ります。あとは表計算で引き算と割り算やってもらいました。
上の表は比較的特性揃っている 12AX7 SRPP と 12AU7 ドライバ直結時の電圧参考値です。これを見ますと、12AU7 のカソード抵抗の電圧 90V 程度が丸く収まる感じのところですね。
このときの、SRPP 下側カソードの電位は 0.842V でしたので、ポータブルなプレーヤーの出力は受けられそうです。まぁなんとかなりそう。
初段とドライバの B 電源ユニットも組みました。これで合計 4 つ。
プリント基板化したリップルフィルターは終段用だけでよかったのですが、実験で 2 枚使ったので残り 1 枚捨てるのももったいないのでハンダ吸い取り線のヤニ拭いて再利用した次第。
初段とドライバのバイアスが取れるか、今回作った電源で再確認する予定です。これでいけそうでしたら。一番大変なシャーシ加工へ移行していきます。
この週末の作業時間も終りです。リップルフィルター基板の抵抗外したり付けたり、FET を付けたり外したり。基板がヤニだらけになりましたが、なんとかプリントパターンもハガレることなく保ってくれました。一昔前のベークなユニバーサル基板なんて、ランドはがれてしまう事故はあたりまえでしたからねぇ。
まだ昨日のミスをひきずっているので今日は軽めの内容で。昨日は FET の違いなどの様子見もあったのでリップルフィルターを2枚重ねてテストしていましたが、今日は1枚に集約して大丈夫そうか確認。
結果は、基板1枚で 180V 左右のチャネルあわせて 600mA は今のヒートシンクでもなんとかいけそうな感じですがシャーシに放熱の穴は必要な感じの熱さではあります。どうしようもなければ、そのときに考えましょう。
今日の残りの作業は、左右のチャネル合計 600mA 流してる状態でのリップルの確認。激安中華オシロの AC 結合で 数mV 測っても役に立たないので普通にテスターで測ります。 SANWA の普段使いのテスターで 3mV
普段使いじゃないテスターで2.2mV 程度のリップルらしいです。DC に乗ってるリップルはオシロの AC 結合で見るより、テスタで見るほうが楽と思います。入力のコンデンサのところで 2~3Vp-p 振ってる状態から 1/500 から 1/1000 の値なので -53 ~ -60dB くらい取り除けていると。
ということで本日の作業は終了。今後は、初段に使う 12AX7 の電源をどうするかが残ってます。
リップルフィルターの動作確認だったりします。先週は真空管 1 本動かしましたが今回は2本です。写真右にあるように、リップルフィルター基板を 2 段重ねしました。片一方は先週作った分圧抵抗なども全部実装した基板で MOSFET は STP4NK60Z です。もう一枚は TK8A25DA を乗せただけの基板で、ゲート電圧は STP4NK60Z の基板からもらいます。FET のとこで真空管毎に分岐したという感じ。
最初は、ブリッジで整流後の入力 C は 合計200uFの状態で測定
トランスの巻線 135V と 145V で測定。変なレイアウトの表になってしまいましたが上記の結果。タマのバラツキもあるので読みにくい結果に。今回作ったリップルフィルタのヒートシンクとかの関係でプレート電流 300mA くらいが限界っぽいですな。FET は TK8A25DA が低い Vgs で電流が流れてくれて STP4NK60Z に比べて 2V 稼げました。300mA で 2V の差は 0.6W なのでデカイです。6C33C 用のリップルフィルタには、 TK8A25DA を使うことにします。
このときの入力コンデンサと出力のリップルの具合
上が250mA で下が 300mA 流したときのハードコピーで、 AC 結合での測定です。入力側で 22V p-p ほども振ってるとは思ってませんでしたね。コンデンサの容量足りてません。それでも出力側は桁違いなので効果はすごいですが、入力が足らんのにつられて脈打ってます。
翌日、手持ちのコンデンサ追加投入します。400V 820uF を2個。(100V 以上の耐圧で容量あるのがこれしかなかった…)
今度は、入力側のすごいリップルも抑えられるハズです。FET も TK8A25DA に張り替えおわっているので表も最低限なものに絞ります。左右の真空管のバイアス電圧が違うくらいなので。
真空管 1 本あたり 300mA 流して発生していた入力側 20V を越えるリップルは 2.6V に、出力は 20mV 以下におちつきました。
300mA で 180V 弱が出ているので 6C33C の動作点を決めるのにも困ることはなさそうです。いやはや、なんとか見通しついて良かった。