昨日作った真空管ブレッドボードが(改)になった

2014-03-30 12.52.31

結構時間かかってしまいましたが、2代目真空管ブレッドボード完成。昨日の記事からの変更点は以下のとおり

  • リップルフィルターに手持ちの 300k 半固定抵抗を追加して、出力電圧を変更出来るようにした。
  • 出力電圧が変更出来るようになると FET の発熱も気になるため、 4.2℃/W のクリップ式ヒートシンクに変更
  • MT 9 ピンソケットを追加して 2 本対応にした。

真空管ブレッドボードに搭載したリップルフィルターの回路は以下のとおりです。定数は手持ち部品の都合などのため結果的にこうなってしまったというやつです。(もしこの回路を参考に組まれてアンプに組み込む場合は、半固定抵抗+15k の分圧抵抗の計算をして半固定抵抗を使わないようお願いします)

TubeBreadoard

真空管ブレッドボードに B 電源が追加されました

IMG_0139

真空管ブレッドボードに B 電源追加しました。平ラグに部品付けましたが、なんと申しますか地味に面倒臭いですなぁ。このへんは基板化したいとこですな。FET がソケット化されているのは、別の FET の VGS 確認とかでとっかえひっかえするためです。

ADS00006
ADS00005

ハードコピーが小さくてすいません。オシロの画素サイズがこれなので仕方ありません。負荷に 100k/3W の抵抗を3つパラにして約10mA 流した状態で測定しました。上側は、ブリッジダイオード + 47μF の FET 入力前のリップルの様子。下が、 FET 通過後の様子。リップル取り除けています。ハードコピーでピーク 9.6mV などありますが、蛍光灯つけると 60mV が測定されたりするためブレッドボードでノイズ拾ってますかね… 結果は、前回の記事で作った表計算の結果と大差なかったので問題ありませんでした。

  • 分圧の抵抗 15kΩ : 1MΩ
  • 基準電圧のコンデンサ 4.7μF(時定数 2.2秒)
  • AC IN 244.5V
  • DC IN 333V
  • DC OUT 322.4V
  • ドロップした電圧 10.6V
  • FET 入力前のリップル 1.84Vpp

電源も実装出来たので、ミニチュア管の実験が出来るようになりました。

リップルフィルター検討2

RippleFilter20140328

大雑把なレンジでどれくらい電圧がドロップするかなどの確認をするために300, 350V あたりならこんなもんかなという表計算を作成。ブレッドボードの実験では、電圧 300V くらいあれば十分なので、リップルフィルタでの電圧ドロップは 10V 程度でとりあえず実験してみたいと思います。

ドロップさせる電圧が低いことと、12AX7 や 12AU7 でちょこっと試す分には電流も要らないので FET の放熱も気にしなくて良さそうです。

6C33C は電圧はまだ決めてませんがアイドリング 300mA 程度流す予定なので、上の表の電圧低いほうにあわせて表計算のパラメタをいじって決める予定。FET の発熱は 3W 程度になりそう。シャーシ内 40℃ くらいで放熱板の温度 60℃ くらいと仮に決めたとした概算で 5℃/W 以上の性能のヒートシンクが必要になりそうです。数百円クラスの放熱板になるのかなぁ、ちょっと通販見てみよう…

実験で使う FET は手持ちの FQPF3N90 使いますけど、本番というか 6C33C 用のリップルフィルタは今のところ STP4NK60Z がいけるか試す予定。

リップルフィルター検討

RippleFilter_01

電源のリップルフィルターを検討。検討と申しましても実用回路のため Web サイトにも数多く紹介されているものです。

上の回路は余分な部品を記入していますが、基板作るならこれくらい載せられるようにしとこか。という程度の回路。

  • R1 電源切ったときのコンデンサ放電用(不要であれば省略)
  • D6 の逆流保護ダイオードは不要(大抵 FET に内蔵されているため。スルーホールは空けとく)
  • R2, R3 分圧した電圧が MOSFET のゲート電圧になる、これが基準電圧。使用電圧にあわせて分圧比は計算必要です。( FQPF3N90 は5~6V のゲート電圧でドレイン電流が十分流れるのでそれだけ出力電圧はさらに下る)
  • R4, C2 基準電圧の立ち上げ。時定数を長くすると出力電圧の立ち上がりもゆっくりになる。(初段と2段目を直結してる時は、2段目のグリッドにかかる電圧をゆっくり上げられる) 上の例では時定数約11秒なので実際には30秒くらいで落ち着く感じかな?
  • ZD1, ZD2 ゲート、ソース間の保護用ツェナーダイオードが内蔵されていない MOSFET の場合は外付けする
  • 200V クラスで使うのか、300V クラスで使うのかで抵抗のワット数やコンデンサの耐圧などに注意すれば OK

てな感じですかね。

基板化しようと思うと

  • 整流ダイオードのパターンを 400, 500, 600mil でスルーホールあける
  • ブリッジダイオードは形状がいくつもあるので対象外にする
  • コンデンサも電圧で足のピッチがずいぶんと変るので、大・中・小のパターン必要?
  • ヒートシンクも 5~6k/W くらいのを添付しとくか

などの面倒くさい項目がたくさん出てまいります。

次の真空管工作用に真空管ブレッドボードを改造

2014-03-21 15.51.43

真空管のちょっとした動作確認で使うブレッドボードの組み直し。以前作ったのは、真空管アンプのシャーシに大半移植されましたので当ボードには MT 9 ピンと 7 ピンの真空管ソケットが残っていただけの状態です。今回、MT 7 ピンソケットも外して MT 9 ピンソケット 1 つだという大変シンプルな形に。前回 9 ピンソケットは 6N2P-EV の確認で使用しましたが今回は 12AX7, 6189W(12AU7) で使用するため、ヒーター配線を付け替えしています。

今日のところ MDF の合板に載っているのは、端子台、電源トランス(2次側 6.3V/2A, 220V/0.12A)、9 ピンソケット、ブレッドボードだけです。

ヒーター点灯のための事前確認。電源トランスの 6.3V 端子の無負荷状態が 7.03V でした。真空管は 1 本だけ点灯させるので抵抗を入れて電圧をドロップさせます。12AX7, 12AU7 ともデータシートでは 6.3V 点灯したときは 0.3A 程度みたいです。7.03V – 6.3V = 0.73V がドロップさせる電圧。0.73V / 0.3A = 2.43Ω 電力は 0.73V * 0.3A = 0.219W 約 1/5 W。手持ちの抵抗を探した結果 2.2Ω 1/2W を発見。あまり余裕ないですが、これを使用することにしました。ヒーター電圧と抵抗の電圧から計算した電流は以下のとおり

  • 12AX7 ヒーター電圧 6.21V 電流 0.35A
  • 6189W(12AU7) ヒーター電圧 6.33V 電流 0.3A

12AX7 のほうがちょっと電流多めに流れているようでした。問題ないので OK

リップルフィルターなどちょっと試してみたいのがあるので、しばらくの間はこの板使って動作確認が続きそうです

B 電源のリップルフィルターに使えそうな FET をパーツボックスから探す

2014-03-16 13.48.21

真空管アンプの電源作成で、せめて初段などの B 電源には FET リップルフィルター入れてみようか。と思い初めましてパーツボックスを開けて部品探し。出てきたのは以下の石

  • 2SK2417 VDSS=250V ID=7.5A RDS=0.42Ω PD=30W
  • 2SK3234 VDSS=500V ID=8A RDS=0.65Ω PD=35W
  • FQPF3N90 VDSS=900V ID=2.1A RDS=4.25Ω PD=43W

初段用・ドライバ用は、多めに見ても 30mA 程度とあんまり電流要らんのでたくさん余ってる FQPF3N90(FAIRCHILD) 使ってみようかなと。なんで、こんなに沢山あるか忘れました(笑) 安かったからかな?

終段は、アイドリング 300mA とちょっと電流流してやらないといけないので、ID の大きい FET のうち比較的余ってる 2SK2417(TOSHIBA) か残り少ない 2SK3234(RENESAS) を使おうかと。こちらは東芝の現行品でほぼ互換あるものが入手可能なので安心。

軽い二日酔いでしんどいためこのへんで

6C33C シングル用アウトプットトランス(OPT)が届きました

2014-03-15 11.00.16

2月初めにお願いした 6C33C, 7242, 7241 などに使える 600Ω のトランスが届きました。2次側は、4,8,16Ω が出ています。

2014-03-15 11.00.44

添付の資料として仕様と特性の1枚物と製品カタログがついてきます。過去の製作例では TANGO XE-20-600S 270mA (許容 320mA) の OPT がよく使われたようですが、これを 6C33C で使用する場合はバイアス深くして電流低めで使用しないとちょっとキビシイかという感があります。今回のトランスは推奨電流 300mA (安全電流 500mA) とあり動作点の設定ポイントが XE-20-600S に比べて大幅に広がります。バイアス -60V プレート電圧 180V+α プレート電流 300mA の 14W 位出せる一番良いと思われる動作点もこのトランスなら大丈夫そうです。

2014-03-15 11.09.43

ちなみに 1個の重さをばねはかりで調べたところ 4.2kg でした。2つで 8.4kg になります。電源トランスの重さ未定ですが、だいたいこの手の大きなアンプは 15kg 程度あるのが普通っぽいのでそんなもんかなぁという印象。シャーシに組む時にはこの重さがじわじわ来るはずなので問題ですな。工作ヘタなのでこのあたりは課題です。

金属用サークルカッターが届いた

2014-03-13 21.36.28

「金属用サークルカッター」で検索しますと最初に出てくる ミヤモト工房 さんから、サークルカッター購入させていただきました。大きさは ミニミニ50, ミニ85, S150 の 3 種類ありまして、今回は S150 を買った次第。

上の写真は、ハンドル側から見たところ。中心部分にスケールが見えます。25mm くらいのところにありますので、これでしたら 50mm の穴を空けるという設定ですね。左にある白いつまみは刃を出すためにあります。ハンドル一回転させたら、この白いつまみを回して刃先を出して、またハンドル一回転させて、白いつまみを回すというのを繰り返して切っていきます。

2014-03-13 21.36.10

刃のほうから見たらこんな感じ。まんなかの蝶ネジがセンターになります。4mm のドリルホールを加工したいものにあけて、蝶ネジを本体から外して加工物と本体を蝶ネジで締め付けて固定したら OK いうやつです。刃はハイス鋼とのことなのでアルミ相手なら十分強いですし、替刃1枚付属しています。また替刃 5枚 1,100 円で購入出来ます。まぁ、鉄とか切らん限り研ぎ直しはあまり気にしなくても良いと思います。また説明書には替刃の作り方と寸法も記述されているため、金属加工出来る方なら買うまでもありません。

今回買ったのは S150 ですが、アルミなら 18mm ~ 150mm までが加工出来る範囲です。また切削水を使ってドライ加工は控えて欲しい旨の記述も説明書にはあったのが注意点です。ドリルに着けるホールソーでも切削油使わないと刃がボロボロになるのと一緒ですね。水溶性のはホムセンでなかなか見つからないが難点ですかね。ということで普通の切削油(ドリル、ホールソー、テーパードリル用)で試してみたいと思います。

真空管アンプの事前確認(ブレッドボード)用電源トランス購入

2014-03-09 14.10.45

デジットにて 3,400円なり。入力 100V 出力 6.3V/2A と 220V/0.12A 。220V × sqrt(2) = 311V と。整流用ダイオードの電圧降下 2V くらいとしても 309 V なので、今設計中のアンプの初段の実験には丁度良い電圧です。そのうち MDF の合板に貼り付けるとします。初段まわりの計算早めに上げちゃおうか。

実際に流れる電流は 12AX7 の初段が 0.45mA 12AU7 が 5mA 弱なのでトランスにほとんど負荷かからないので実際の電圧はもうちょっと高めに出ると思います。

んー あとは余裕あれば初段・ドライバ電源用にリップルフィルターの原型らしきものも作れると嬉しかったりするか。本当に必要になるかはわからないけど、なんとなくあったほうが良いような気はしてます。実験の結果で要・不要は判断したいと思います。

6C33C-B シングルアンプのドライバ段動作点を少し修正

12au7_ロードライン検討2

6C33C-B シングルアンプの直流回路をエイヤで計算した結果の掲載から 1 週間。今日も休日の1時間を使ってちょこっと計算しなおしです。

前回掲載の回路には 12AU7 のドライバのプレート電圧 300V 初段の SRPP の中点が106V でバイアス-7V 設定として電卓叩いてました。このときのカソード電圧 99V なので、プレート・カソード間 200V くらいです。 12AU7 は上記グラフの緑の線上で動作することになります。ちょっと電圧低いかいう感じ。

ということで次の動作点は上のグラフで言うところの青色の線に乗るよう変更したいと考えてます。ということで 12AU7 のプレート・カソード間の電圧を +50V 分確保して 250V で動作するようにするのと、バイアスが -7V から -6.2V あたりに移動。12AU7 のグリッドに 10Vp-p くらい入ればイケルので初段 12AX7 SRPP の電圧下げてゲイン下っても大丈夫。というところを中心に前回の計算から変更になる主な部位は以下のとおり

  • 初段 12AX7 SRPP の想定ゲイン 50Vp-p 34db を半分にしなくても2/3程度(30Vp-p 30db)で動かしてみる。
  • ↑ の対策で 12AU7 のグリッド電圧が 106V → 70V に下がる見込なので 36V 確保、足りない14Vは B 電圧を 300V → 314V に上げて調整
  • 初段・ドライバ共に動作点が変更になるため抵抗値などは計算し直す

これらの修正によって初段とドライバは、ほぼほぼ動いてくれるんでははいかと思っています。

ところで、6C33C-B のデータシートにウォームアップ時間いうのがあるけど、ヒーター通電開始後真空管暖まるまで 2分は待ってね。程度で思っているのですが、作例などでは B電圧かけるタイマー回路などが入っていたりと凝った作りになっているのが多くみかけられる。そこまでせにゃいかんのかなぁ? もうちょっと調べるかぁ…