B電源の動作確認と、初段・ドライバのバイアス確認

2014-04-27 07.24.34

電源まわりの基板も出来ました。出力される電圧などは、現状渡しみたいなもんですな。微調整は入れますが面倒になってきつつあるので。ここからは現物あわせで組んでいきます。今回は作った電源ユニットで初段とドライバが動くか確認です。

testCircuit01

テストでブレッドボードに組んだ回路です。

電源入れてみたところ、12AU7 用の電源ユニットから 380V 出まして、そこから電源をもらった 12AX7 SRPP 用電源出力は 168V でした。(時間帯によってもかわるので目安です)。ブレッドボードに初段とドライバの回路を再現いたしまして SRPP の上側カソード電圧とドライバのカソード電圧を測ります。あとは表計算で引き算と割り算やってもらいました。

直結バイアス01

上の表は比較的特性揃っている 12AX7 SRPP と 12AU7 ドライバ直結時の電圧参考値です。これを見ますと、12AU7 のカソード抵抗の電圧 90V 程度が丸く収まる感じのところですね。

  • SRPP 側の上側カソード電位も電源電圧のおよそ半分くらいになる
  • グリッドバイアス-8V もグラフ上わかりやすく、SRPP の出力も受けられるバイアス

このときの、SRPP 下側カソードの電位は 0.842V でしたので、ポータブルなプレーヤーの出力は受けられそうです。まぁなんとかなりそう。

ドライバ、 初段の B 電源も出来た。ハズ

2014-04-26 14.47.32

初段とドライバの B 電源ユニットも組みました。これで合計 4 つ。

  • 一番奥の青い基板が 6C33C 用の 180V/600mA
  • 手前の青い基板が 12AU7 で 380V/40mA
  • 左の平ラグ板は 12AU7 の B 電圧を約半分の 170V 程度にして、初段 12AX7 で使う電源
  • 右の縦ラグは、6C33C の固定バイアスに使う-85V 程度の負電源

プリント基板化したリップルフィルターは終段用だけでよかったのですが、実験で 2 枚使ったので残り 1 枚捨てるのももったいないのでハンダ吸い取り線のヤニ拭いて再利用した次第。

初段とドライバのバイアスが取れるか、今回作った電源で再確認する予定です。これでいけそうでしたら。一番大変なシャーシ加工へ移行していきます。

終段用の B 電源ほぼ出来た

この週末の作業時間も終りです。リップルフィルター基板の抵抗外したり付けたり、FET を付けたり外したり。基板がヤニだらけになりましたが、なんとかプリントパターンもハガレることなく保ってくれました。一昔前のベークなユニバーサル基板なんて、ランドはがれてしまう事故はあたりまえでしたからねぇ。

まだ昨日のミスをひきずっているので今日は軽めの内容で。昨日は FET の違いなどの様子見もあったのでリップルフィルターを2枚重ねてテストしていましたが、今日は1枚に集約して大丈夫そうか確認。

結果は、基板1枚で 180V 左右のチャネルあわせて 600mA は今のヒートシンクでもなんとかいけそうな感じですがシャーシに放熱の穴は必要な感じの熱さではあります。どうしようもなければ、そのときに考えましょう。

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今日の残りの作業は、左右のチャネル合計 600mA 流してる状態でのリップルの確認。激安中華オシロの AC 結合で 数mV 測っても役に立たないので普通にテスターで測ります。 SANWA の普段使いのテスターで 3mV

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普段使いじゃないテスターで2.2mV 程度のリップルらしいです。DC に乗ってるリップルはオシロの AC 結合で見るより、テスタで見るほうが楽と思います。入力のコンデンサのところで 2~3Vp-p 振ってる状態から 1/500 から 1/1000 の値なので -53 ~ -60dB くらい取り除けていると。

ということで本日の作業は終了。今後は、初段に使う 12AX7 の電源をどうするかが残ってます。

6C33C-B ブレッドボードでさらに動かしてみた。(差し替え版)

2014-04-19 11.45.20

リップルフィルターの動作確認だったりします。先週は真空管 1 本動かしましたが今回は2本です。写真右にあるように、リップルフィルター基板を 2 段重ねしました。片一方は先週作った分圧抵抗なども全部実装した基板で MOSFET は STP4NK60Z です。もう一枚は TK8A25DA を乗せただけの基板で、ゲート電圧は STP4NK60Z の基板からもらいます。FET のとこで真空管毎に分岐したという感じ。

最初は、ブリッジで整流後の入力 C は 合計200uFの状態で測定

リップルフィルター01

トランスの巻線 135V と 145V で測定。変なレイアウトの表になってしまいましたが上記の結果。タマのバラツキもあるので読みにくい結果に。今回作ったリップルフィルタのヒートシンクとかの関係でプレート電流 300mA くらいが限界っぽいですな。FET は TK8A25DA が低い Vgs で電流が流れてくれて STP4NK60Z に比べて 2V 稼げました。300mA で 2V の差は 0.6W なのでデカイです。6C33C 用のリップルフィルタには、 TK8A25DA を使うことにします。

このときの入力コンデンサと出力のリップルの具合
250mA_100uF
300mA_100uF
上が250mA で下が 300mA 流したときのハードコピーで、 AC 結合での測定です。入力側で 22V p-p ほども振ってるとは思ってませんでしたね。コンデンサの容量足りてません。それでも出力側は桁違いなので効果はすごいですが、入力が足らんのにつられて脈打ってます。

翌日、手持ちのコンデンサ追加投入します。400V 820uF を2個。(100V 以上の耐圧で容量あるのがこれしかなかった…)

2014-04-20 08.11.16

今度は、入力側のすごいリップルも抑えられるハズです。FET も TK8A25DA に張り替えおわっているので表も最低限なものに絞ります。左右の真空管のバイアス電圧が違うくらいなので。

リップルフィルター02

真空管 1 本あたり 300mA 流して発生していた入力側 20V を越えるリップルは 2.6V に、出力は 20mV 以下におちつきました。

300mA_920uF

300mA で 180V 弱が出ているので 6C33C の動作点を決めるのにも困ることはなさそうです。いやはや、なんとか見通しついて良かった。

6C33C-B ブレッドボードで少しだけ動かしてみた。

2014-04-13 17.16.37

リップルフィルターの動作確認もかねて 6C33C-B ひっぱり出してきて通電確認。とりあえずプレート電圧 172V、バイアス -60V で電流流してみた状態で確認です。aitendo のパネルメーターは 150mA あたりを指してます。データシートでは 200mA 程度流れるはずの動作点ですが、バラツキ激しいタマらしい(NOS でもないためエージング状況も不明な)のでこんなもんかも知れません。

  • AC 入力 135V(145V で巻いてもらった巻線のタップ)
  • ブリッジ整流後 183V
  • 抵抗で分圧したリファレンス電圧 179.6V
  • DC 出力 172.6V

試しに使ってみた FET は STP4NK60Z です。Vgs 7V 程度。データシートもそんな感じのグラフでした。合計約10Vドロップして、 300mA 流したとして 3W 程度の発熱。

最初はリップルフィルタのヒートシンクの熱くなる加減を見たかったのですが、写真に写ってるミニチュア管 12AX7 の何倍もある大きさなので真空管のヒーターの輻射熱もハンパじゃない状況。リップルフィルターのヒートシンクは、4.2℃/W のちょっとフィンが多いめのやつを投入して。これならいけるでしょう。というのを少な目の電流で確認したかったのですが、ヒートシンクが真空管の輻射で熱くなっちゃって調べるどころではありませんでした。というのが今日のオチ。まいった。本番のシャーシ組むときも輻射熱考えんといかんなぁ、と。単品では問題ないのですが、発熱するのもの同士が近くにあると、お互いに暖めあうのでさらに温度が上るためです。炭がいこるのと同じ感じ。ちなにみ、写真に写ってた 12AX7 も片付けるときも熱くなってました。そのなんというか自分のヒーターで暖まる以上にです。

リップルフィルター基板出来た

リップルフィルター基板来ました。今回の終段は 6C33C-B なので 180V くらいで 300mA 程度流す都合と、こんだけの部品をラグ板につけるのイヤやったので基板にした次第。

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基板は、高電圧でもいけるよう 150mm x 50mm と大きめに作ってあります。ケミコンの大きさがね、電圧高くなれば大きくなりますが、結構同じメーカーでも仕様で大きさはマチマチなんで基板は無駄にデカくなっています。ヒートシンクはクリップ型で幅50mm のを付けています。

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出力管の固定バイアスに使う負電源の確認

スクリーンショット 2014-04-08 21.11.53

今回作るアンプの電源まわりで、リップルフィルタ通さない回路が一つあります。終段の固定バイアス用の負電源です。2SJ な MOSFET かましてやればすぐ出来るのですが、手持ちが無いことと初段用のリップルフィルタならびに終段用のリップルフィルタでおなかいっぱいてなところ。とりあえずダイオード一本の整流でなんとかなりそうか LTspice さんに計算してもらいました。C 電源は 80V を半波整流してコンデンサで平滑。 緑が C1 のコンデンサ、青が 10k 負荷の電圧です。10k は、実際には手持ち 20k のボリュームでバイアス調整する予定ですが 2個使うため合計 10k です。

スクリーンショット 2014-04-08 21.13.24

グラフを拡大して見てみます。1 つめのコンデンサところでは脈流が見られますが、負荷の 10k のところでは拡大しても大丈夫そうです。出力電圧も -86~87V くらいなので丁度良い電圧です。
3k と 100u の組合せでカットオフ周波数 0.5Hz 50Hz で -40db 程度減衰するというのも 大川電子設計 様の Web 内の CRローパス・フィルタ各種計算ツールの結果グラフで確認させていただきました。とりあえず C 電源はこれで作ってみよう。

6C33C シングル用電源トランスが届きました。

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4月3日の午後、携帯からメール打ってトランスの製作依頼とお支払いを。4月6日の午前に受け取ることが出来ました。まぁ、平日不在がちなので土日の配送指定お願いします。という依頼事項も送ってましたので気をつかわせたか。形状は、真空管アンプ用なので伏型です。

  • 6.3V / 6.6A (6C33C-B No1)
  • 6.3V / 6.6A (6C33C-B No2)
  • 12.6V(センタータップ付き) / 1.0A (12AX7, 12AU7…)
  • 145V(135V タップ) / 1A (6C33C-B B電源)
  • 280V / 0.1A (ドライバ B 電源)
  • 80V / 0.1A (固定バイアス用マイナス電源)

2014-04-06 10.23.43

重さは約 4.5kg でした。 6C33C シングル用アウトプットトランス(OPT)が届きました の記事で紹介した出力トランスが 4.2kg でしたので、出力トランス * 2 + 電源トランス = 12.9kg です。シャーシの重さや部品などの重さもあるので 15kg 程度の重さあたりになるかな。

12AX7 SRPP の電圧確認

srpp_voltage01

12AX7 は双三極管なので 2 つユニットが入っていますが、特性が同じではありません。上の回路で上側のカソードの電位(OUT)がどれくらいになるか測ってみたいと思います。

ユニット A 250V -2V 1.0mA
ユニット B 250V -2V 1.4mA
と、差が結構あるタマの上下ひっくりかえしてみたときの電圧

上カソード(OUT) 上3kΩ 下3kΩ 下3kΩ + 68Ω
76.7V 0.754V 0.756V 0.772V
90.1V 0.768V 0.767V 0.785V

上側カソードの電圧ですが、上のタマと下のタマ替えるだけで差が 15V くらいあります。こんだけ差が出ると、どこで調整しましょか?という感じですなぁ

ユニット A 250V -2V 1.4mA
ユニット B 250V -2V 1.2mA
と、差が少ないタマの上下ひっくりかえしてみたときの電圧

上カソード(OUT) 上3kΩ 下3kΩ 下3kΩ + 68Ω
86.3V 0.828V 0.827V 0.843V
81.7V 0.824V 0.825V 0.847V

こういうことも気をつけないといけないんだなということを認識した日でした。

12AX7 SRPP + 12AU7 ドライバの増幅度を確認してみた

直結回路1_2014-03-31 22_37_26

清書してなくてすんません。今度の週末は法事などで時間なかなか取れないので、先行して blog の記事のひとつくらい書いとこというやつです。今回は 6C33C-B シングルアンプの初段とドライバの動作確認です。上のように直結の回路でどれくらい増幅するか確認です。

ADS00019

入力 152mV 入れて

ADS00020

出力 97.6V です。ショットノートのメモにも書いてますが、実験した直結回路では 12AX7 SRPP が 36dB 12AU7 が 20dB という結果でした。終段のドライブ出来そうですね。

ついでなので 12AX7 SRPP と 12AU7 の間をコンデンサで切って、SRPP とドライバ共に電源電圧 300V で試した結果は

ADS00011

220mV くらいの入力で 180V 程度は振れました。トータル 58dB くらい。段間のコンデンサ増えますがバイアスの計算ラクですわ。ただし、組んでみたら発振しちゃったというトラブルも増えるようなので、今回は上の直結でいこうかと思います。

上のショットノートは真空管ブレッドボードでの実験結果です。実際に組むアンプの B 電圧は 320V より上げる予定ですので、上記定数がそのまま使用されるわけではありません。