英語マニュアルに載っている,Drift Method
東西方向の位置合わせ
ガイドアイピースを取り付けて,天の赤道の南中するあたりの星を手動で導入する。 ガイドアイピースを覗いていると,星が左に動いていくので,十字線の向きを合わせる。これが東西方向になる。 望遠鏡の電源を入れ,コントローラーから赤道儀モード[POLAR]にする。このとき,北極星の位置合わせは行わない。 また,コントローラーの微動速度の設定にも注意する。
(早い← SLEW – FIND – CENTER – GUIDE →遅い) コントローラーの微動で,星をガイドアイピースの十字線にあわせて,どのように星がずれていくか様子を見る。星が,北に上がっていくようであれば,望遠鏡は西にずれている。同様に南にずれていく場合は望遠鏡は東にずれている。 望遠鏡の方位ネジ(仰角ではない)を動かして,東西方向の調整を行う。
ガイドアイピース内の星の位置を,動いていたのと反対方向に持ってくる。再度,コントローラで,ガイドアイピースの中心に星を入れて様子を見る。先ほどよりは,星の動きが緩やかになったと思うが,それでも星は動いていくと思います。 再度,東西方向の調整を行います。 これを,繰り返して行くうちに,ついに星の動きが反対向けになるときが来ます。
この時点で,望遠鏡の東西方向の調整で正確な極軸方向を通り過ぎたことがわかります。向きを少し戻して,東西方向が合ったものとして,調整を終了する。
仰角の合わせ
同じく,天の赤道上にあって東の地平線から20~30度程度昇った星をガイドアイピースの中央に導入して, 星の動きの様子を見ます。(十字線の方向調整を忘れない) ここでも,やはり導入した星は,ガイドアイピースの中心から,上か下に動いて行きます。
このとき,星が南に動いていけば望遠鏡の極軸は南にずれています。(低すぎる)同様に北に動いていけば,望遠鏡の極軸は北にずれています。(高すぎる)。赤道儀ウエッジの角度を調節して,星がずれていった方向とは反対側に調整して,星の動きを観察します。 最終的に,星が上下にずれなくなったら,極軸合わせは完了。
東西方向合わせ | 東向きでの仰角合わせ | 西向きでの仰角合わせ | ||||
ずれの方向 | 北 | 南 | 北 | 南 | 北 | 南 |
方角/仰角 | 西にずれている | 東にずれてる | 高い | 低い | 低い | 高い |
調整 | 東に回す | 西に回す | 仰角を下げる | 仰角を上げる | 仰角を上げる | 仰角を下げる |
MAPUG.com で紹介されている Iterative Method
- 慎重に架台の水平出しを行います。
- [TELESCOPE] -> [ALIGN] -> [POLAR] の順にメニューを選択する。
- 赤緯(Dec)は、赤緯目盛りが90に合うように
時角を 0にするのは、赤経目盛りとドライブベースにある時角のポイントが
一直線になるように合わせます。
|ENTER| 押すと、望遠鏡が動いて北極星のある方向に向きます。 - 赤道儀ウエッジの東西方向の微動と仰角を調節して、ガイドアイピースの
中心に北極星を入れて |ENTER| を押します。 - 望遠鏡が基準星の方向に向きます。Keypad を使って
基準星をガイドアイピースに導入して |ENTER| を押します
ここまでは、マニュアルの通り - |STAR| -> [NAME] -> [POLALIS] -> |GOTO| で、再度北極星を導入します。
導入した結果、ガイドアイピースの中心からどれだけずれているか確認します。
そして、赤道儀ウエッジの東西方向と仰角を動かして
北極星をずれた量の半分戻します。 - |STAR| -> [NAME] -> 北極星以外の基準星(5 の基準星と同じでよい) -> |GOTO| で、基準星を導入します。
そして、Keypad を使用して、基準星をガイドアイピースの中心に導入して
|ENTER| を長押して Sync します。(Keypad の beep 音が鳴ります) - 手順6. 7. を繰り返して、北極星が正しく導入されるようになれば、極軸合わせは完了です。
この手順を発表した、 Philip Perkins さん (http://www.astrocruise.com/polarold.htm) によると
3~4 回程度で、合うようなことを書いておられました。(多分きちんと設置した状態が条件だと思う)