GM70シングル 初段の直流点火整流回路ラグ板を作り直した

2016-04-10 16.27.57

初段まわりの直流点火を目論んで、先日ラグ板にブリッジと抵抗とコンデンサをハンダ着けしたラグ板を作成したのですが、ブリッジの発熱を放熱しきれてませんでした。今回1サイズアップのブリッジと家にあまってる放熱板で作り直すこととしました。ということで、放熱板付きブリッジーダイオード再作成したとこが上の写真

構成は、ブリッジダイオード -> 0.11Ω 2パラ(0.055Ω) -> 40000uF といたしました。

2016-04-17 12.41.22

電源を接続して、

2016-04-17 12.41.30

1.8A 流す設定にして、6.3V くらいになりました。これはAC100V の都合で最初 6.2V くらいでしたが、食事から戻ってきたら 6.3V になっていました。とにかく 6SL7 * 2 + 6SN7 * 2 まとめて直流点火出来す見通しが
たちました。

2016-04-17 12.41.48

リップルは 260mV(pp) でした。十分かと思います。

GM70シングル シャーシ冷却用ファンのコントローラ作成(2)

前回の記事で、シャーシにファンを取り付けたほうがいいなぁ。と書きましたが、もうちょっと仕様を検討してみました。
使用する DC ファンは山洋電気 9GA0612P1K60(12V 60mm角のファン)を通販でみかけたので 2 個購入しました。
概略の性能は以下のとおりです。

+---------+------+-------+----------+--------+----------+------+
|PWM DUTY | 電流 | 入力  | 回転速度 | 風量   | 最大静圧 | 音圧 |
|     (%) |  (A) |  (W)  |  (min-1) |(m3/min)|    (Pa)  | (db) |
+---------+------+-------+----------+--------+----------+------+
|  100    | 0.95 | 11.40 |  14,800  |  1.50  |    675   |  59  |
|    0    | 0.05 |  0.50 |   1,480  |  0.134 |    8.3   |  16  |
+---------+------+-------+----------+--------+----------+------+

この DC ファンには 4本のコードが出ています。
赤: 電源 +
黒: 電源 –
茶: PWM 制御
黄: 回転数センサ

回転数制御ができれば十分なので、電源の線と PWM制御の線合計3本使うことにします。
回転数センサは、回転数をモニタするときには必要ですが今回そこまで要らないので使用しません。

この DC ファンを全開で使うとラックマウントサーバー並みの騒音が発生しますので、最大30%~40% を目安に
リミッターをかけたいと思っています。回転数の制御は PWM 線に 25kHz の PWM を流せば回転数を調整できます。
この信号を発生させるために Arduino UNO(ATMEGA328P) の Timer2 を使用して発生させることにしました。

なぜ、Arduino UNO かという理由は、積み基板があったことと AVR マイコンになれているからです。
今回は Timer2 を位相基準モード(Mode 5)に設定して PWM を発生させることにします。

//
// Timer2 Mode 5: 位相基準 PWM TOP=OCR2A
//
// クロックは 16MHz / 8 = 2MHz
// DC FAN PWM 周波数 = 25kHz
// OCR2A = 2MHz / 25kHz = 80 -> 40
// OCR2B = デューティー比 0 - 40 の 2.5% きざみになる
// PWM 出力端子は OC2B = PD3 = 3
//
void setup() {
    pinMode(3, OUTPUT);
    TCCR2A = _BV(COM2B1) | _BV(WGM20);
    TCCR2B = _BV(WGM22)  | _BV(CS21);
    OCR2A = 40;
    OCR2B = 0;
}

細かい説明は省きますが、 OCR2B に 0 – 40 まで設定すると 0% – 100% の PWM を発生させることができます。
ソースのコメントにもかいていますが、2.5% ステップで調節できます。

ファン周りは以上で、次は温度センサーです。
TMP36GZ というトランジスタみたいな形の温度センサーです。この温度センサーは 25℃のときに 750mV 出て、1℃変化すると電圧が10mV 変化するというものです。

+-------+---------------------------------+-------------+
|TMP36G | Output Voltage 25℃ (mV)        |         750 |
|       | Output Voltage Range (mV)       | 100 ~ 2000 |
|       | Scale Factor -40~125℃ (mV/℃) |          10 |
+-------+---------------------------------+-------------+

Arduino UNO の analogRead(pin) で TMP36GZ の出力を読み取って温度の判定をします。
analogRead() の戻り値は 0~1023 です。リファレンス電圧は 5V なので戻り値の単位は 5000mV / 1024 = 4.88 mV

温度 = analogRead() * (5000 / 1024) / 10 – 50
・10 は 10mV/℃
・50 は 0℃のときのオフセット電圧 500mV / Scale Factor 10mV = 50
で計算することができます。

PWM 出力の設定は、実際に動かしてみないとわからないのですが、
仮で下記のようなテーブルを設定してみました。

+----+--------------+----------+----------+
|温度|センサ出力(mV)|analogRead|FAN PWM(%)|
+----+--------------+----------+----------+
|-10 |      400     |     82   |    0.0   |
| -5 |      450     |     92   |    0.0   |
|  0 |      500     |    102   |    0.0   |
|  5 |      550     |    113   |    0.0   |
| 10 |      600     |    123   |    0.0   |
| 15 |      650     |    133   |    0.0   |
| 20 |      700     |    143   |    2.5   |
| 25 |      750     |    154   |    2.5   |
| 30 |      800     |    164   |    5.0   |
| 35 |      850     |    174   |    5.0   |
| 40 |      900     |    184   |    7.5   |
| 45 |      950     |    195   |    7.5   |
| 50 |     1000     |    205   |   10.0   |
| 55 |     1050     |    215   |   12.5   |
| 60 |     1100     |    225   |   15.0   |
| 65 |     1150     |    236   |   20.0   |
| 70 |     1200     |    246   |   25.0   |
| 75 |     1250     |    256   |   30.0   |
| 80 |     1300     |    266   |   35.0   |
| 85 |     1350     |    276   |   40.0   |
+----+--------------+----------+----------+

基板につけたボリュームは当初最低回転数の設定に用いる予定でしたが、現在は上記テーブルで回るファンの回転数を
ちょい増し・減らしの調整用にしようと考えています。

あとは、回転数設定をどれくらいの頻度で行うかも検討が必要ですが、これはトライ&トライで決めたいと考え中。
ひとまず、机上での検討結果でした。

GM70シングル シャーシ冷却用ファンのコントローラ作成

2016-04-10 14.06.42

シャーシが決まっていませんが、なんとなく必要になりそうだったので作っておきました。山洋の DC ファンを PWM 制御するコントローラ + リレー4個まで接続出来るようにした基板です。DC ファンはたまたま山洋のを買ったので PWM 周波数は 25kHz です。

  • 構成は Arduino UNO R2 + TD62003 のシンクドライバ + TMP36GZ 温度センサー
  • ATMega328P の Timer2 高速 PWM モードで 25kHz PWM を生成
  • ボリュームのアナログ値を読み取って、ファンを低速で回す。
  • TMP36GZ(LM35DZと同じような温度センサー)のアナログ出力を読み出して、シャーシ内が高温になったらファンの回転を高める
  • 冷えたと判断したら元に戻る

最終的には上記の動きになるようプログラムする予定です。ひとまずボリュームのアナログ値を読み込んで PWM 幅を変更するサンプルを作成して実行してみました。

pwm90
pwm60
pwm10
pwm00

90%, 60%, 10%, 0% を並べてみました。デューティー比を下げるとキッチリいけてませんね。0% でヒゲみたいにワンショットでちゃってます。データシート読んで悪そうなところを見直しましょう。デューティー比を変えても 25kHz の周期でパルス出せているのでレジスタ設定の肝心な部分は OK でした。

DC ファンは全開で回すとモーターの音と風切り音がラックマウントのサーバーみたいにヤカマシイので最大20~30%のパワーあたりで調整入れていくような感じになりそうです。

2016/4/11 追記

高速 PWM モードでは、0% のときはパルスがでるとデータシートにもあったので、位相基準 PWM でプログラムすることに変更しました。
以下、初期化のところをメモしておきます。

//
// Timer2 Mode 5: 位相基準 PWM TOP=OCR2A
//
// クロックは 16MHz / 8 = 2MHz
// DC FAN PWM 周波数 = 25kHz
// OCR2A = 2MHz / 25kHz = 80 -> 40
// OCR2B = デューティー比 0 - 40 の 2.5% きざみになる
// PWM 出力端子は OC2B = PD3 = 3
//

void setup() {
    pinMode(3, OUTPUT);
    TCCR2A = _BV(COM2B1) | _BV(WGM20);
    TCCR2B = _BV(WGM22)  | _BV(CS21);
    OCR2A = 40;
    OCR2B = 0;
}    

void loop() {
  // Duty 0 - 50% テスト 
  int i;
  for(i = 0; i < 21; i++) {
    OCR2B = i;
    delay(5000);
  }
}

GM70 シングル 初段 6SL7 直流点火の整流回路作成

2016-04-03 12.34.23

なんとも、見た目がアレなラグ板が写っていますが、初段 6SL7 を直流点火するための整流回路です。ブリッジダイオード -> 0.36Ω -> 10000uF × 3 で作りました。
次段の 6SN7 は交流点火のままにしておきます。

2016-04-03 14.12.24

負荷装置で 600mA (6SL7 ヒーター電流2本分)流すように設定して電圧チェックした結果 6.3V 付近になりました。よしよし

2016-04-03 14.38.19

リップルは 132mV pp でした。これで初段がヒーターハム拾う可能性を取り除くことが出来ました。

2016-04-03 14.22.07

6SN7 2本交流点火 + 直流点火(電子負荷で 600mA設定)で通電したときの電源トランス 6.3V / 2A の巻線の電圧は 6.48V でした。6.3V よりかは高いですが、まぁ、問題ないです。どうしても気になるようになった場合はドロッパ入れることにします。

2016-04-03 14.26.52

ヒートシンクは 40℃を下回るあたりで落ち着きました。シャーシ内ではこれ以上の温度になりますので、ヒートシンクはこのままにしておきます。

GM70 シングル アンプ全体のゲインと負帰還の目安を調べた

GM70ロードライン

GM70 のロードライン更新版です。最終的な動作点はプレート電圧 950V より少し上でプレート電流 80mA のところになりました。右上りの赤い線はカソード抵抗 1.2k のラインです。右下りの青い線は出力トランスの 9.5k のライン。動作点のところに引いている縦線は gm を見るため、淡い緑っぽい線は、プレート内部抵抗 rp を調べるための線です。

GM70 のデータシートには、gm 6mS と μ 6.7 ありますが、グラフ読み取りしておおよその値を調べました。今回使う動作点あたりでは
gm: 4.5mS
μ: 8
rp: 1.8k
ぐらいの数字になりました。ということで、トータルゲインの試算

増幅率(倍) 増幅率(db)
6SL7 40.0 32.0
6SN7 26.0 28.3
GM70 6.7 16.6
OPT 0.03 -31.0
トータル 197.4 45.9

グラフから出力電力も目分量で求めた結果20W 程度 8 掛けとして 16W 程度が実質の最大出力となり、電圧換算は 11.3V でした。
ひとまず 150mV を入力の目安とした場合、必要な増幅率は 11.3V / 0.15V = 75.3倍(37.5db) です。

帰還抵抗 β Gain(倍) NFB(db)
100 0.500 2.0 40.0
2100 0.045 19.8 20.0
3900 0.025 33.3 15.5
9100 0.011 62.8 10.0
20000 0.005 99.6 5.9
47000 0.002 139.1 3.0

10db の帰還で 62.8倍の増幅率なので、帰還量 10 db は組込む予定。電圧の高いライン出力を持つ機器の対策はどうしましょうかね。アッテネータで減衰さすのが簡単なのですが… 検討ですね。

GM70 シングル 片 ch だけ音出ししてみた

とりあえず、バラックのままで音出ししてみました。その結果
・ハムがひどすぎる
・ブレッドボードに回路組んでるので、周辺ノイズを拾いまくる
と散々な状況です。

ブレッドボードの中にある金具はそういうもんなのでノイズは仕方ないにしてもハムがひどい。
切り分けのため、終段 GM70 のグリッドを 100k で落とし、アイドリング電流が流れているだけの状態にしてスピーカーからハムが出るか確認。この結果ハムは聞こえませんでした。前段に問題ありそうです。次に、6SL7/6SN7 を直流点火して変化あるか確認。この結果ハムはかなり減りました。ギターアンプでもわりかしハム出てるやつとかあったりしますがそんな感じの状態。

2016-03-27 13.00.53 HDR

直流点火は、ひとまず安定化電源で供給したので狭い机が限界です。ヒーターの直流点火回路はラグ板に組んでしまいたいと思います。

2016-03-27 13.35.30

確認ついでに GM70 のヒーター (20V/3A) 用のスイッチング電源の出力もオシロでちょこっと確認したところ、スイッチングノイズが乗っているので、ノイズフィルター入れといたほうがいいと判明しました。定格 50% 以下で使ってるけど結構ノイズ出てますね。

GM70 シングル 全体の整理もはじめてみる

□増幅回路
・入力
RCA ジャック -> 100k ボリウム
・増幅
6SL7 – 6SN7(パラ) – GM70
段間はコンデンサ結合とし、各段はカソードバイアスの回路とします。
・出力
ソフトン RW-40-9.5 (9.5k の巻線使用) を使用し
スピーカーターミナルには 8Ω を出力します。
・負帰還
帰還量を 2,3 段階変えられるようロータリースイッチを前面に配置します。(無帰還, -3db, -6db を目安とします)

□電源
電源スイッチは STBY スイッチと MAIN スイッチの 2 スイッチ構成とします
・STBY スイッチ: 水銀整流管ヒーター回路
– A 電源 2.5V(11A)
・MAIN スイッチ: 水銀整流管ヒーター以外の回路
– A 電源 (6.3V)
– B 電源 (800V)
– B 電源 (280V)
– スイッチング電源 TDK ラムダ HWS150-24

□ざっくりの出力計算(負荷9.5k BIAS=-100V Ep=1000V)
GM70-2
(傾きのゆるい方が 9.5k の線です)

グリッドを -20 から -180 までの 160Vp-p振ったときの面積から
1500V – 450V = 1050V
140mA – 30mA = 110mA
1050/(2*√2) * 0.11/(2*√2) = 371 * 0.039 = 14.5W

グリッドを 0 から -200 までの 200Vp-p振ったときの面積から
1600V – 300V = 1200V
150mA – 20mA – 130mA
1600/(2*√2) * 0.13/(2*√2) = 566 * 0.046 = 26W

ぐらいの出力と計算できるますが、前段のゲインと負帰還並びにカソード抵抗のバイアス100V分の電圧があるので、動作点はもっとゆるい方へ移動し実際の出力は減ります。

□今後の検討
・スピーカーのミュート回路を設けるか否か。スピーカーセレクター(アンプセレクター)のようなもので代用するか。
・6SL7 の直流点火必要性(とりあえず交流点火で組んでハムがひどい場合は直流にする。軽くハムが出る程度なら対処しません)
・ 水銀整流管は、ヒーター加熱による水銀蒸気が十分に発生していない状況で、B 電源投入すると水銀整流管を壊すことになります。電源スイッチは STBY ON -> MAIN ON -> MAIN OFF -> STBY OFF の順で操作する想定ですが、トグルスイッチだけでは誤操作を防止できません。なんらかの誤操作防止の仕組みは必要ですが、現状ノーアイデア。
・シャーシ内にクーリングファンを設けたいが、ファンの種類など未定
・シャーシはタカチ SRDSL シリーズもしくは WO シリーズをとりあえずの候補とします。

暫定版の回路図は↓です。動作保証はありません。
GM70回路図

GM70 シングル 前段まわりを整理する

前の記事でリップルフィルターの出力電圧の傾向がわかりましたので、6SL7 と 6SN7 の動作点をエイヤで決めてしまいます。

6SL7ロードライン

6SL7 は 0.5mA 程度で動くよう設定しました。電圧 240V と仮定して 0.5mA ですからプレートの負荷抵抗は 480k とでますが 470k の抵抗を使用します。バイアスは -1.5V くらいにしようと思いました。グラフからそのときの電流は 0.3mA でしたのでカソード抵抗は 5K と出ました。今回は 4.7k + 帰還を入れる 100Ω = 4.8k としています。

6SN7ロードライン

6SN7 は 12mA 程度で動くよう設定しました。電圧 358V と仮定して プレートの負荷抵抗は 30k です。 バイアスは -6.6V くらいにしようと思いました。グラフからそのときの電流は 5.7mA でしたのでカソード抵抗は 1.2K と出ました。6SN7 はパラで使うので、実際の抵抗値は 1/2 になります。

ということで、ブレッドボードに回路組みまして動作確認開始です。

2016-03-26 11.58.45

6SL7 のカソード抵抗の電圧は 1.45V、 6SN7 のカソード抵抗の電圧は 7.23V でした。6SN7 は思いのほかズレていますが OK とします。
なんで OK としたかは 6SL7 を測ったときの AC 入力は 99.8V だったのですが、6SN7 を測ったときは 103V になっていたので、トランスの2次側 280V の巻線出力が 103V – 99.8 = 3.2V * 2.8 = 8.96V 上昇したので、動作点が少し動いたと判断しています。

2016-03-26 11.38.25

6SL7 の増幅回路は 1Vpp 入れて 40Vpp 出ました。40倍 32db です。

2016-03-26 11.49.32

6SN7 の増幅回路は 10Vpp 入れて 162Vpp 出ました。 16倍 24db です。

2016-03-26 11.51.10

6SN7 – 6SN7 の全体のゲインを確認しました。 280mVpp 入力で 170Vpp でした。170 / 0.28 = 607 55.7db の結果です。

GM70シングル リップルフィルタの電圧確認

2016-03-21 12.55.43

一つ前の記事で、初段用のリップルフィルタを作ったと書きました。リップルフィルタは安定化電源では無いため負荷によって電圧が変ります。家にある中華電子負荷は 360V 以上は使えないので、ワット数の大きい抵抗を引っ張り出してきてブレッドボードに並べて一本ずつ抵抗負荷を増やしたときの電圧が何ボルトになるか確認しました。280V – CT – 280V 0.1A の巻線を両波整流したのがリップルフィルタの入力です。

ということで下の表がその結果。初段 6SL7 は 0.5mA 程度のプレート電流。6SN7 はパラで使用し 24mA のプレート電流あたりかなぁとざっくり考えています。ステレオなので、2倍した合計は 49mA 程度なので、6SL7 の B電源は 240V くらい、6SN7 の B電源は 358V 程度になる見込です。これで電圧の目安がわかったので 6SL7 と 6SN7 のロードライン引きたいと思います。

抵抗(k) 合成抵抗(k) I(mA) B1(V) B2(V)
75 75.0 5.0 376 252.8
75 37.5 10.0 374 250.9
75 25.0 14.9 372 249.1
75 18.8 19.7 369 247.9
75 15.0 24.5 367 246.4
75 12.5 29.2 365 245.2
68 10.6 34.5 364 244.3
68 9.1 39.7 363 243.0
68 8.1 44.7 360 241.9
68 7.2 49.7 358 240.4
68 6.5 54.8 357 239.2
68 5.9 59.7 355 238.5

GM70シングル リップルフィルタ作成

2016-03-13 10.46.30

2016-03-13 10.45.48

終段のGM70 は B 電圧1000V くらいなのですが、初段と2段目に使う真空管は 6SL7(定格300V), 6SN7(定格450V) なので終段用の B 電源からドロップさせるのは面倒です。6SL7, 6SN7 用には普通にダイオードで両波整流した電源にリップルフィルタを入れることにしました。なお、日本橋に買い物に行くのも面倒だったので、家にあるもので組んでいます。

AC 280V を整流して 280 * 1.41 = 394.8V
リップルフィルタ1段目の分圧抵抗 394.8V * (33k / (1M + 33k)) = 12.6V FET(FQPF3N90) の VGS を 5V と仮定して 394.8 – 12.6 – 5 = 377.2V
リップルフィルタ2段目の分圧抵抗 377.2V * (470k / (1M + 470k)) = 120.6V FET(STP4NK60) の VGS を 5V と仮定して 377.2 – 120.6 – 5 = 251.6V

2段目の分圧抵抗 1M + 470k は抵抗値は高いのでもうちょっと抵抗値の低い組合せにかえたいところです。

実測は写真のように、リップルフィルタ 379V、リップルフィルタ2段目253V でした。電流流すとトランスの電圧が下るので回路組んだときはこの値から数V程度は下る見込です。

FET の電力も見ておきます。
リップルフィルタ2段目は 6SL7 で使います。仮に各ユニット 2mA 使った場合最大 4mA × 2本 = 8mA になります。 FET で120.6V ドロップするので 120.6V * 8mA = 約1W
リップルフィルタ1段目は 6SN7 で使います。仮に各ユニット 10mA 使った場合最大 20mA × 2本 = 40mA これにリップルフィルタ2段目の 8mA が追加になって 48mA になります。FET で12.6V ドロップするので 12.6V * 48mA = 約0.6W です。今回は 13℃/W の放熱器を FET に付けて様子見したいと思います。